火星で生命の痕跡、数十億年前に微生物が生息していた可能性「大きな驚きだ」

AI要約

NASAのPerseveranceが火星で微生物生息の可能性を示唆する岩石を発見。

硫酸カルシウムの鉱脈や鉄とリン酸が含まれる斑点が見つかり、微生物活動の痕跡が示唆される。

科学者はこれまでにない発見として驚きを表明、火星探査の成果が期待される。

火星で生命の痕跡、数十億年前に微生物が生息していた可能性「大きな驚きだ」

米航空宇宙局(NASA)のジェット推進研究所(JPL)は米国時間7月25日、火星探査車「Perseverance」が数十億年前に微生物が生息していた可能性を示唆する岩石を発見したと発表した。

 Perseveranceは火星のジェゼロクレーターで生命の痕跡を探している。今回の岩石は古代の川の谷である「Neretva Vallis」(ネレトバ渓谷)で7月21日に採取された22番目のコアサンプルだ。

 探査機に搭載された機器による分析から岩石全体に硫酸カルシウムの鉱脈が走っていることがわかった。これはかつて、生命に不可欠な水が岩石を流れていたことを示唆している。「ヒョウの斑点」と名付けられた、数十ミリサイズの斑点には鉄とリン酸が含まれており、これは地球上では微生物による化学反応として生成される。

 「これらの斑点は大きな驚きだ」と、Perseveranceの科学チームのDavid Flannery氏は述べている。「地球における岩石のこのような特徴は、地表下に生息する微生物の化石の記録と関連づけられることが多い」。科学者のMorgan Cable氏は「火星でこれら3つのものが一緒に存在するのを、これまで見たことがない」と海外メディアのSpace.comにコメントとしている。