中国ロケット、上段で宇宙ゴミを生成か–米軍システムで記録されないほど微細

AI要約

中国の「長征6号A」(Chang Zheng 6A:CZ-6A、Long March 6A:LM-6A)ロケットの上段が多数の宇宙ゴミを生み出していることが報告されている。

長征6号Aは2機のリモートセンシング衛星をSSOに投入することに成功したが、上段周囲に物体が存在していることが確認された。

物体の起源や性質は未確認だが、上段の損傷が関連している可能性が指摘されている。

中国ロケット、上段で宇宙ゴミを生成か–米軍システムで記録されないほど微細

中国の「長征6号A」(Chang Zheng 6A:CZ-6A、Long March 6A:LM-6A)ロケットの上段が多数の宇宙ゴミ(スペースデブリ)を生み出していることが、宇宙監視システムを開発するスイスのS2a Systemsにより報告されている。海外メディアのSpaceNewsが報じている。

 長征6号Aは、現地時間7月4日に太原衛星発射センターから打ち上げられた。全長50mのロケットは、2機のリモートセンシング衛星を太陽同期軌道(SSO)に投入することに成功した。

 一方でS2a Systemsは、長征6号Aの上段(第2段)の周囲に一連の物体が存在していることを確認。現時点では、これが何なのかはわかっていないが、上段の一部や絶縁体の破損に関連している可能性が指摘されている。

 米宇宙軍の宇宙領域把握(Space Domain Awareness:SDA)システムでは、長征6号Aの上段に関する破片は記録されておらず、これは物体が非常に小さいことを示唆している。S2a Systemsは3月下旬にも打ち上げられた長征6号Aの上段付近で約60個の物体を検出している。