スペースデータ、アドバイザーに元JAXA理事の長谷川義幸氏–「きぼう」「こうのとり」を率いる

AI要約

元JAXA理事の長谷川義幸氏がスペースデータのアドバイザーに就任した。長谷川氏はISSや宇宙ステーション補給機など多くのプロジェクトを成功に導いてきた。

長谷川氏はJAXAでの経歴や国際宇宙探査調整グループでの活動など、宇宙関連のさまざまな実績を持っている。

スペースデータは宇宙事業参入を促進するための「宇宙OSプラットフォーム」を進めており、長谷川氏の参画により構想の実現に向けて加速していく。

スペースデータ、アドバイザーに元JAXA理事の長谷川義幸氏–「きぼう」「こうのとり」を率いる

スペースデータ(東京都渋谷区)のアドバイザーに元宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事の長谷川義幸氏が就任した。7月12日に発表した。長谷川氏は国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟(JEM)「きぼう」やISSに物資を輸送していた「宇宙ステーション補給機(H-II Transfer Vehicle:HTV)」(愛称「こうのとり」)などさまざまなプロジェクトを成功に導いてきたという。

 長谷川氏は、1976年4月に宇宙開発事業団(現JAXA)に入社。人工衛星の管制システムの開発と運用に従事。その後、きぼうのプロジェクトマネージャーとして、米航空宇宙局(NASA)などとのプログラム調整を牽引し、開発と運用を成功に導いたとしている。

 「Artemis」計画立ち上げにつながる月有人探査構想に関して、世界14の宇宙機関が参加する国際宇宙探査調整グループでの活動をリードし、議長も経験。JAXA理事として有人宇宙ミッション本部と月惑星探査プログラムを統括。その後、技術参与を務めていた。2016年4月から特定非営利活動法人 日本プロジェクトマネジメント協会でPMマイスターを務めている。

 スペースデータは、あらゆる産業の宇宙展開が進むことによる産業変革「スペーストランスフォーメーション(SX)」の推進がミッション。さまざまな事業者の宇宙事業参入を可能とするオープンなプラットフォームとして「宇宙OSプラットフォーム」の構想を進め、宇宙技術とデジタル技術を融合した新たな宇宙機の全体設計や開発に取り組んでいるという。

 JAXA理事として、きぼうやこうのとりに加えて、「はやぶさ2」や月周回有人拠点「Gateway」などのプロジェクトの立ち上げや実施に貢献を果たしてきたという長谷川氏にアドバイザーとして参画してもらうことでスペースデータの構想実現に向け加速を図っていくとしている。

 スペースデータでは、JAXA有人宇宙技術部門に勤務していた伊藤剛氏が執行役員、アドバイザーに元三菱重工の竹内芳樹氏が就任している。