贈答品「すべて知事が持ち帰る」秘書3人指摘、斎藤氏「美味しいもの知るも大事」 兵庫県議会百条委証人尋問詳報(10)

AI要約

兵庫県知事の斎藤元彦氏が疑惑について証人尋問を受ける6日の県議会調査特別委員会の様子。

疑惑には阪神・オリックス優勝パレードに関する信用金庫への補助金増額や贈答品受領問題が含まれている。

委員からの厳しい質問や斎藤氏の回答に注目が集まる中、知事の品位や人格に対する疑念も浮上している。

《兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑が文書で告発された問題を巡る6日の県議会調査特別委員会(百条委員会)。斎藤氏に対する証人尋問が1時間以上にわたり続く。告発文書には、昨年11月の阪神・オリックス優勝パレードの開催に際し、信用金庫への県補助金を増額し、協賛金の形でキックバックさせることで資金難を打開したとも記されていた。この疑惑について質疑が行われる》

委員「阪神優勝パレードの協賛金について。文書には協賛金について『大阪と兵庫で合計で5億3100万円が集まりました。このうち、兵庫県の信用金庫等13社に対し兵庫県が中小企業経営改善金として4億円出資し、13社はそれをキックバックしてパレード協賛金を支出したのではないか』としている。さきほどの質疑の中で13社の協賛金総額は2千万円前後とありましたが、こちらであっておりますでしょうか」

斎藤氏「おそらくそれくらいだと思います」

委員「これは全寄付額の3パーセント程度。協賛金の目標は5億円であったことから、仮に信用金庫などからの協賛金がなくても目標には到達していたということでいいか」

斎藤氏「おそらくそうだと思う」

委員「キックバックを条件とした寄付集めはしていないということでいいか」

斎藤氏「はい、そう思います」

《各会派の委員が質問を続ける。元県西播磨県民局長の告発を公益通報として扱わなかった対応や、贈答品の受領問題を巡り厳しい質問が相次ぐ》

委員「私の周りの人は知事の『おねだり体質』について、行儀が悪いと言っています。言い換えると『品がない、見苦しい』ということになります。知事は、人権感覚に優れた人格や品格が求められると思うが、これまで指摘されてきたことについてどう考えられますか」

斎藤氏「私の言動で不快に思われた方がいれば率直におわび申し上げたい」

委員「県として受け取ったとか、PRのために受け取ったとかそういう範疇(はんちゅう)でない。斎藤家の食卓をにぎわしただけですよね。本当に県のPRのために受け取ったのなら、『今夜の食卓はいただいたカニでこんなに豪華になりました』とSNSでなぜ発信しないのか。まずいと思ったのではないか」

斎藤氏「PRすることもあれば、自分自身が家で食べることによって、『こういった美味しいものが兵庫県内にあるんだ』と知ることも大事な知事としての仕事だと思う。ご指摘は真摯に受け止めますが、PRしなくてもSNSで発信しなくても、県としてそういった食料品とかをいただくのは社交儀礼の範囲内で問題ないと思います」