日欧の水星探査機1年遅れる エンジン不調で26年着へ

AI要約

欧州宇宙機関とJAXAは、日欧共同の水星探査計画「ベピコロンボ」の探査機の水星周回軌道入りが計画より1年遅れることを発表した。

エンジンの問題により、経路を変更する必要が生じたが、到着後の観測は予定通り実施する。

ベピコロンボは日本の「みお」と欧州の「MPO」を組み合わせ、水星に到達するために多段の減速手段を利用している。

日欧の水星探査機1年遅れる エンジン不調で26年着へ

 【ワシントン共同】欧州宇宙機関(パリ)とJAXAは2日、日欧共同の水星探査計画「ベピコロンボ」の探査機の水星周回軌道入りが、当初計画の2025年12月から26年11月に遅れると発表した。エンジンが最大出力で運転できなくなったため、経路を変更する。到着後の観測は予定通り実施する。

 ベピコロンボでは日本の探査機「みお」と欧州の「MPO」、エンジンを備えた輸送機を組み合わせて18年10月に打ち上げた。水星に直行すると太陽の巨大な重力に引かれてスピードが出過ぎるため、惑星の重力を利用して減速する「スイングバイ」を地球、金星、水星で計9回実施。時間をかけ軌道投入を目指す。