宮崎県延岡市長の性的発言「ハラスメントそのもの」…男性職員が市長釈明に反論「嫌悪感は今も」

AI要約

宮崎県延岡市の読谷山洋司市長が性的な言葉を使用して男性職員に仕事の指示をしていた問題について、男性職員が独立取材に対応した。

市長は発言を認めつつ、セクハラを否定し、職員は性的な言葉の使用をハラスメントと主張している。

市長と職員の主張に齟齬があり、第三者による実態解明を求める声もあがっている。

 宮崎県延岡市の読谷山洋司市長が勤務中の男性職員に、性的な言葉を使って仕事の指示をしていた問題で、男性職員が読売新聞の取材に応じた。市長が発言を不適切と認める一方、セクハラを含むハラスメントを否定していることについて「複数の職員の前で性的な言葉を使うのはハラスメントそのもの」と反論している。

 職員は管理職。昨年の庁内協議で市長から、自身が所属する部署が作成した事業計画書の表現を改めるよう求められた。職員が意見を述べると、市長は男性器の俗語を使って表現の変更を指示。この場には山本一丸副市長ら複数の職員が同席していた。職員は後日にも、市長から同じ言葉による指示を受けたという。

 市長は、読売新聞がこの問題を報じた今月7日の記者会見で「くだけた表現で分かりやすく真意を伝えようと思った」などと釈明した。これについて職員は「性的な言葉を使って職員との協議を封じ込めたに過ぎない」と話す。

 25~27日の市議会一般質問で発言について問われた市長は「職員の人格や尊厳を害するものではない」などとハラスメントを否定。厚生労働省の資料を挙げ、「セクハラは発言によって(職員の)就業環境が著しく害された時に初めて認定される」とした。

 こうした市長の主張について、職員は、市側から聞き取りを受けていないとした上で「複数の職員がいる前での性的発言は、人格や尊厳を侵害するものだと思う」とし、自身の思いを聞き取らないまま人格、尊厳を害していないと説明する市長の姿勢に疑問を呈す。

 管理職という立場から、市長とは顔を合わせることもあるといい、「市民のためとの矜持はあるが、不快感や嫌悪感は今も拭えていない。(市長の発言で同じような思いをしている人がいるかもしれないので)第三者による実態解明をしてほしい」と話した。