北海道高校生平和大使決定、8月欧州国連本部へ 過去最多29人応募

AI要約

北海道高校生平和大使派遣実行委員会は、スイス・ジュネーブの国連欧州本部に派遣する高校生平和大使に2人を選出した。彼らは広島や長崎を訪問した後、欧州で国連本部の軍縮会議を見学し、核廃絶と世界平和を訴える活動を行う予定。

今年の応募は過去最多の29人で、選考では核廃絶に対する思いをアピールする作文や面接が行われた。高佐さんはウクライナ侵攻が応募のきっかけとなり、中立な立場から物事を見ることの重要性を強調。

皆川さんは1万人署名活動やピアノコンサートの実行委員を経験し、若い世代に核兵器の危険性を伝える活動に取り組む決意を示した。

北海道高校生平和大使決定、8月欧州国連本部へ 過去最多29人応募

 北海道高校生平和大使派遣実行委員会は4日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部に派遣する高校生平和大使に、藤女子高校(札幌市)2年の高佐安里さんと、第一学院高校(同)3年の皆川舞奈さんの2人を選出したと発表した。2人は広島や長崎を訪問した後、8月後半に訪欧して国連本部の軍縮会議を見学し、核廃絶と世界平和を訴える署名の提出などを行う。

 今年は過去最多の29人の応募があり、選考では作文や面接、自己アピールで核廃絶などに対する思いを訴えたという。高佐さんはロシアによるウクライナ侵攻が応募のきっかけといい、「私たちは直接には関係ないけど、関係ないからこそ中立な立場でどちらにも加担せずに物事を見ることが大切だと思った」と話した。

 皆川さんは1年生から核廃絶などを訴える高校生1万人署名活動に参加し、2022年には被爆したピアノによるコンサートの実行委員を経験。「署名活動や原爆パネル展など、若い人たちに同じ目線で核兵器の恐ろしさなど伝えていければと思う」と話した。

 同会によると、高校生平和大使は1998年にインドやパキスタンが相次いで核実験を行ったことへの危機感から、国連へ核廃絶を訴え、若い世代に核廃絶の平和活動を継承することを目的に、長崎県から始まったという。北海道では2013年に委員会を立ち上げ、これまで25人の大使を選出し、16人を国連本部に派遣している。(古畑航希)