〔東京外為〕ドル、142円台前半=日銀総裁の会見控え、小動き(20日午後3時)

AI要約

20日午後の東京外国為替市場では、植田日銀総裁の会見を前にドルの対円相場が142円台前半で小動き。午後3時現在は142円28~28銭で、22銭のドル安・円高。

ドル円は買いが優勢となり142円90銭台に上昇した後、国内輸出企業による実需売りなどで142円10銭台に下落。日銀の金融政策決定会合では政策金利の据え置きが決定され、声明文で為替の変動への姿勢が示された。

植田総裁の会見では、金融政策の今後に関する発言に注目が集まっており、タカ派姿勢が示されると予想されている。

 20日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、植田日銀総裁の会見を前に様子見ムードが広がり、1ドル=142円台前半で小動き。午後3時現在は、142円28~28銭と前日(午後5時、142円50~51銭)比22銭のドル安・円高。

 ドル円は早朝、買いが優勢となり、142円90銭台に浮上。その後は国内輸出企業による実需売りなどに押され、142円10銭台に軟化した。ただ、同水準では買い戻され、142円50銭台に値を戻した。正午前に日銀が金融政策決定会合で金融政策の現状維持を決めると、直後はいったんドル高に振れたが、徐々にドル売りが優勢となり、正午すぎには142円前後まで値を下げる場面があった。その後は植田総裁の会見を前に「様子見姿勢が広がっている」(国内銀行)とされ、142円10~30銭台でもみ合ってる。

 日銀は、きょうまで2日間開催された金融政策決定会合で政策金利の据え置きを決定。市場では「据え置きは織り込み済みだったが、声明文の中で為替の変動をケアする姿勢が示されたことで、ややドル安・円高で反応した」(同)との声が聞かれた。

 午後3時半からの植田総裁の会見では、今後の金融政策についての発言に注目が集まっている。市場関係者からは「タカ派姿勢が示されると予想しており、円が買い戻され、ドル安・円高が進行する可能性が高い」(銀行系証券)との指摘があった。

 ユーロは正午に比べ対円で下落、対ドルで小動き。午後3時現在、1ユーロ=158円84~88銭(前日午後5時、158円84~85銭)、対ドルでは1.1165~1165ドル(同1.1145~1146ドル)。