〔NY外為〕円、142円台前半(17日)

AI要約

17日のニューヨーク外国為替市場では、円売り・ドル買いの流れが強まり、円相場は1ドル=142円台前半に下落した。

底堅い米経済指標を受けて大幅な利下げ観測が後退し、FRBが利下げに踏み切る期待が低下した。

日米金利差や円高・ドル安の反動から持ち高調整目的の円売りが出やすく、午後に再度円安傾向が強まった。

 【ニューヨーク時事】17日のニューヨーク外国為替市場では、底堅い米経済指標を受けて大幅な利下げ観測がやや後退したことで円売り・ドル買いの流れが強まり、円相場は1ドル=142円台前半に下落した。午後5時現在は142円33~43銭と、前日同時刻(140円54~64銭)比1円79銭の大幅な円安・ドル高。

 米商務省が発表した8月の小売売上高は前月比0.1%増と、市場予想(ロイター通信調べ)の0.2%減を上回った。その後、米連邦準備制度理事会(FRB)が発表した8月の鉱工業生産指数は前月比0.8%上昇の103.1と、予想(同0.2%上昇)を大きく上回った。底堅い景気動向を示唆する一連の経済指標を受け、FRBが翌18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅な利下げに踏み切るとの期待が若干低下。米長期金利の上昇とともに日米金利差の観点から円安・ドル高地合いとなった。これまで急速に進んでいた円高・ドル安の反動から持ち高調整目的の円売りも出やすかったもようだ。

 その後は、翌日に予定されるFOMC声明に加え、パウエルFRB議長の記者会見、最新の政策金利見通し(ドット・プロット)の結果が注目される中、こう着した値動きとなったものの、午後の遅い段階では改めて円は弱含み、142円台前半まで下落した。

 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1109~1119ドル(前日午後5時は1.1128~1138ドル)、対円では同158円25~35銭(同156円48~58銭)と、1円77銭の大幅な円安・ユーロ高。