〔東京外為〕ドル、142円台半ば=戻り売りで伸び悩む(19日午後3時)

AI要約
午後の東京外国為替市場でドルの対円相場は、一時142円台前半で取引された後、上昇して143円90銭台まで伸びたが、戻り売りも出て142円55~57銭で推移している。海外市場では利下げを受けて一時140円40銭まで急落したが、買い戻されて142円70銭近くまで反発した。20日には日銀金融政策決定会合が控えており、植田総裁の会見に注目が集まっている。

 19日午後の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、時間外取引で米長期金利が上昇したことに支援された買いが一巡した後は戻り売りも出て、1ドル=142円台半ばに伸び悩んでいる。午後3時現在は、142円55~57銭と前日(午後5時、141円88~89銭)比67銭のドル高・円安。

 ドル円は早朝、前日の海外時間に買いが優勢となった流れを受け、142円台前半で取引された。その後は、米長期金利の上昇や日経平均株価の堅調な展開などに支援され、仲値過ぎには143円90銭台まで上値を伸ばした。もっとも、同水準では戻り売りも厚く、正午前後は143円20銭前後に伸び悩んだ。午後も戻り売りが続いた。

 前日の海外市場は、欧州時間から米国時間の終盤まで141円50銭~142円00銭台でもみ合った。終盤のFOMCで0.5%の利下げが決定されると、いったん140円40銭台まで急落。ただ、パウエルFRB議長が会見で、今後の大幅利下げに慎重な姿勢を示したことで買い戻され、142円70銭近くまで反発した。

 東京時間は「朝方こそ一時売られる場面もあったが、その後は一本調子で144円近くまで上昇」(FX業者)した。ただ、「さすがに上昇ピッチが速いこともあり、上値では戻り売りも厚く、午後も調整的な売りが出た」(為替ブローカー)という。

 20日は日銀金融政策決定会合の結果が発表される。金融政策は現状維持が見込まれるが、植田総裁の会見が「タカ派的だと売られるリスクもあり、いったん調整売りが出やすいのではないか」(同)との声が聞かれる。

 ユーロも午後は対円はやや伸び悩み。対ドルは小高い。午後3時現在は、1ユーロ=158円69~70銭(前日午後5時、157円93~95銭)、対ドルでは1.1130~1131ドル(同1.1131~1131ドル)。