〔東京外為〕ドル、142円台後半=強めの米経済指標で上昇(20日午前9時)

AI要約

20日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場は、強い米経済指標に支えられて142円台後半に上昇している。

前日の海外市場では一進一退の展開となり、東京時間は米株高や日本株の堅調を受けて買いが優勢に。

日銀決定会合の結果が控えられ、焦点は植田和男総裁の記者会見で追加利上げの可能性が注目されている。

 20日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、強めの米経済指標に支援され、1ドル=142円台後半に上昇している。午前9時現在、142円82~83銭と前日(午後5時、142円50~51銭)比32銭のドル高・円安。

 前日の海外市場では、欧州時間は142円台半ばから143円台前半に上昇。米国時間の序盤はいったん142円70銭台に下落したが、週間失業保険申請件数や9月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数などの経済指標が強めとなり、一時143円70銭台に上値を切り上げた。終盤は、米長期金利の低下を眺め、ドル円は142円60銭前後に伸び悩んだ。東京早朝はやや買いが優勢となっている。

 前日の海外時間は、おおむね上にいってこいとなり、方向感を欠いた展開だった。この後の東京時間は米株高になびいて日本株の堅調な展開が見込まれ、「ドル円は底堅い」(FX業者)とみられる。ただ、2日目となった日銀決定会合の結果公表を控え、「動きにくい状況が続く」(大手邦銀)とみられる。金融政策は現状維持が見込まれ、結果に対するドル円の反応は限定的となりそうだ。

 焦点は、植田和男総裁の記者会見で、「追加利上げの時期について示唆があるかどうかが注目される」(同)という。市場では「記者会見も基本的には無風通過になる」(同)とみられるが、「仮に追加利上げに前向きな姿勢が示されると、ドル円は売られやすい」(同)との声が聞かれる。

 ユーロは対円、対ドルで上昇。午前9時現在、1ユーロ=159円39~41銭(前日午後5時、158円84~85銭)、対ドルでは1.1159~1161ドル(同1.1145~1146ドル)。