日銀、政策金利維持を決定 市場動向、利上げ影響点検

AI要約

日銀は20日の金融政策決定会合で、政策金利を0.25%程度で維持することを決定。

植田和男総裁が利上げの時期やペースに関する説明を行う。日銀は2%の物価安定目標に向け、消費者物価上昇率を重視。

FRBが18日に政策金利を0.5%引き下げる決定をした。日銀は外国為替市場の状況や景気不安を考慮しながら利上げを進めている。

 日銀は20日の金融政策決定会合で、政策金利である無担保コール翌日物金利の誘導目標を0.25%程度で維持することを決めた。不安定な値動きが続く金融市場の動向を注視し、物価や景気に与える影響を見極める。

 植田和男総裁が午後に記者会見し、決定理由を説明する。日銀が掲げる2%の物価安定目標に向け、消費者物価上昇率が日銀の想定通りなら追加利上げを検討する方針を示しており、市場では年内にも利上げするとの観測が出ている。利上げの時期やペースを巡る発言に注目が集まる。

 米FRBは米国時間18日に開いたFOMCで主要政策金利を0.5%引き下げ、4.75~5.0%にすると決めた。利上げ路線を歩む日銀に対し、FRBは正反対の方向に進んでいる。

 日銀は外国為替市場の歴史的な円安ドル高も踏まえて7月末の前回会合で利上げを決めた。これに米景気不安が重なり、日経平均株価は8月上旬に過去最大の下げ幅を記録した。

 最近は円安修正が進んでおり、複数の日銀幹部は「利上げを急ぐ必要はなくなった」との考えを示していた。