〔東京外為〕ドル、143円台前半=米金利上昇で水準切り上げ(19日正午)

AI要約

19日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場は、1ドル=143円台前半に水準を切り上げ、一時144円に接近する動きもあった。正午現在は143円19~20銭と前日比1円31銭の大幅ドル高・円安。

前日の海外市場ではFOMCを控えて相場がもみ合い、利下げが緩やかであるとの示唆や、パウエルFRB議長の慎重な姿勢を受けて、円相場は変動。市場は今後144円50銭への試験的動きを予測している。

20日には日銀金融政策決定会合の結果が注目されている。利上げの時期などについての見通しを確認するため、日銀の発言に注目が集まっている。

 19日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、時間外取引で米長期金利が上昇したことで、1ドル=143円台前半に水準を切り上げた。一時144円に接近する場面もあった。正午現在は、143円19~20銭と前日(午後5時、141円88~89銭)比1円31銭の大幅ドル高・円安。

 前日の海外市場は、欧州時間は141円50銭~142円00銭台でもみ合い。米国時間も中盤まではFOMCの結果を控え、141円60銭~142円00銭台で推移した。FOMCで0.5%の利下げが決定されると、140円40銭台まで下落。しかし、市場の予測よりも緩やかなペースでの利下げを示唆するドットチャートや、今後の大幅利下げに慎重な姿勢を示したパウエルFRB議長の会見などを受け、その後は142円70銭近くまで反発した。

 東京早朝は、いったん141円80銭台に軟化。その後は米長期金利の上昇に支援されながら143円90銭台まで買い戻され、米国時間の高値を大きく上抜いた。市場からは「25日移動平均線の144円50銭程度を試す動きが出るかもしれない」(大手邦銀)との指摘があった。

 20日には日銀金融政策決定会合の結果が発表される。注目度が低いとの声が大勢だが、利上げ時期を見定める上で、「物価見通しの確度と最近の金融情勢について日銀がどう考えているか注視している」(資産運用会社)との声も聞かれた。

 ユーロは対円で上昇、対ドルで下落。正午現在は、1ユーロ=158円98~99銭(前日午後5時、157円93~95銭)、対ドルでは1101~1102ドル(同1.1131~1131ドル)。