〔欧州株式〕まちまち=英0.38%安、独0.82%高(23日)

AI要約

欧州株式市場は23日にまちまちの動きとなりました。英国株は下落し、ドイツ株は上昇しました。この日の市場の動きは主に、四半期決算や商品相場の影響を受けていました。

市場のボラティリティーは低下し、米国の政治情勢よりもマクロ経済指標や中央銀行の動向が重要視されています。

主要な銘柄では、SAPなどハイテク株が上昇し、一方で鉱業株やエネルギー株が下落しました。

 【ロンドン時事】23日の欧州株式市場はまちまちだった。英FT100種平均株価指数(FTSE100)は前日終値比31.41ポイント(0.38%)安の8167.37で引けた。

 ドイツ株式主要40銘柄指数(DAX)は0.82%高、フランスCAC40種指数は0.31%安、ストックス欧州600種指数は0.13%高だった。

 良好な四半期決算を発表したドイツの業務用ソフトウエア大手SAPにけん引され、ハイテク株に買いが入った。一方、原油や卑金属など商品相場の下落を背景に、鉱業株やエネルギー株が売り込まれ、資源関連の比率が高い英国株はマイナス圏に沈んだ。

 ストーンXのアナリスト、ファワド・ラザクザダ氏は「米国の政治情勢を離れ、マクロ経済指標と中央銀行の動きが小康状態にあることを主因に、市場のボラティリティーは低下している」との見方を示した。

 FTSEの構成銘柄では、資源大手グレンコアが2.24%安、鉱業大手アングロ・アメリカンが2.22%安、不動産投資信託会社のロンドンメトリック・プロパティーが2.18%安と下げを主導した。半面、給食サービス大手コンパス・グループは4.52%高、航空機エンジン大手ロールス・ロイスは3.77%高、投資会社メルローズ・インダストリーズは2.07%高となった。

 DAXでは、医療機器のザルトリウスが7.73%高、SAPが7.15%高と急伸。ヘルスケア大手フレゼニウスも4.47%高と大きく買われた。一方、業績見通しを下方修正した高級車メーカーのポルシェが5.09%安と急落。商用車大手ダイムラー・トラックは4.38%安、半導体大手インフィニオン・テクノロジーズも3.33%安と売られた。