来年定年を迎える父の貯金が「300万円」しかないことが発覚…!働くよう促すべきでしょうか?

AI要約

老後資金についての課題と、60代の平均貯蓄額についてのデータを示した。

高齢者世帯の収支状況や貯蓄額不足の可能性についても触れられている。

年金だけで生活が困難なケースが多いことが示されており、貯金が必要であることが強調されている。

来年定年を迎える父の貯金が「300万円」しかないことが発覚…!働くよう促すべきでしょうか?

「老後は年金だけで生活できない」「老後2000万円問題」などの言葉を聞くことがある昨今、現役時代にできるだけ貯金をして、老後資金を準備している世帯も多いのではないでしょうか。しかし中には「定年を迎える親の貯金が300万円しかない」といったケースも。

そこで今回は、60代の平均貯蓄額や老後生活で必要な金額の目安について調べてみました。年金だけで生活することが難しい場合に子どもができる援助についてもご紹介しますので、参考にしてください。

金融広報中央委員会「知るぽると」の「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」によると、60代単身世帯の平均貯蓄額は1468万円、二人以上の世帯は2026万円です。また、貯蓄のない60代単身世帯の割合は33.3%、二人以上の世帯は21.0%です。

60代で貯蓄額300万円以下の世帯の割合をまとめると以下の通りです。

●単身世帯:49.3%

●二人以上の世帯:35.7%

老後生活を年金だけで送ることは難しいといわれることのある昨今、現役時代に老後資金を貯めるようにしている人もいますが、中には貯金がほとんどないといったケースも考えられます。「定年を迎える父の貯金が300万円しかない」ことは決して珍しいことではないでしょう。

定年を迎える父親に貯金がほとんどない場合、老後生活が心配になるでしょう。総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2023年(令和5年)結果の概要」によると、65歳以上の無職世帯における1ヶ月の平均的な家計収支は以下の通りです。

・高齢単身無職世帯

65歳以上の単身無職世帯の実収入は12万6905円で、消費支出(14万5430円)と非消費支出(1万2243円)を合わせると15万7673円となり、毎月3万768円の不足分が発生することが分かります。

・夫婦高齢者無職世帯

65歳以上の夫婦のみ無職世帯の実収入は24万4580円で、消費支出(25万959円)と非消費支出(3万1538円)を合わせると28万2497円となり、毎月3万7916円の不足分が発生することが分かります。

同調査から、多くの高齢者世帯では年金だけで老後生活を送ることは困難で、貯蓄を崩しながら生活費を賄う必要があることが分かります。貯金300万円の場合は、仮に毎月3万円を崩していくと、約8年4ヶ月でなくなってしまいます。

また上記はあくまでも平均的な数値で、年金が満額支給されない人や、国民年金だけの人もいることから、高額の不足分が生じて年金だけでは生活が困難になる可能性も考えられるでしょう。