【ミャンマー】中国特使が総司令官と会談、情勢緊迫の中で

AI要約

ミンアウンフライン総司令官が中国特使と会談し、国境地域の平和維持や協力について話し合った。

中国がミャンマー北部の情勢を注視しており、紛争解決と中国による影響を避けるよう呼びかけている。

ミンアウンフライン氏はクーデター後のロードマップや総選挙準備についても議論した。

【ミャンマー】中国特使が総司令官と会談、情勢緊迫の中で

 ミャンマー軍事政権トップのミンアウンフライン総司令官は8日、首都ネピドーで中国のトウ錫軍(トウは登におおざと、とう・しゃくぐん)アジア問題特使と会談した。ミャンマー北東部の中国国境付近で情勢が緊迫している中での会談となった。

 総司令官室の9日付発表によると、両国の友好と外交関係、国境地帯の平和と安定、オンライン賭博や詐欺、違法ビジネスの撲滅に向けた両国の協力について協議した。国軍の最高意思決定機関「国家統治評議会(SAC)」が2021年2月のクーデター後に打ち出した「5項目のロードマップ」とその目標の実施、自由で公正な複数政党による総選挙の実施に向けた準備などについても話し合った。

 中国特使の訪問に先立ち、ミンアウンフライン氏は5日、北東部シャン州北部から治安部隊が撤退したと説明していた。8日の電子メディアのイラワジによると、現地の情報筋は今回の訪問について、中国側が軍事政権に圧力をかけるためだとの見方を示した。

 中国外務省の毛寧(もう・ねい)副報道局長は7月25日の記者会見で、中国がミャンマー北部の情勢を注視していると述べた。全ての関係者に対して紛争を平和的に終結させ、ミャンマー国内の中国による開発事業や中国国民、国境地域の住民へ影響を与えないよう呼びかけた。