致死率の高いエムポックス、アフリカで感染拡大 WHOが緊急委員会

AI要約

アフリカの4カ国でエムポックス変異株の症例が増加しており、各国が警戒を強めている。

コンゴ民主共和国を中心に感染が広がり、WHOが緊急委員会を招集する方針。

感染拡大のリスクが高まり、医師らによる警戒が必要とされている。

致死率の高いエムポックス、アフリカで感染拡大 WHOが緊急委員会

(CNN) アフリカの4カ国でこれまでより致死率の高いエムポックス(サル痘)変異株の症例が新たに確認され、各国が警戒を強めている。

世界保健機関(WHO)によると、コンゴ民主共和国ではこれまでに1万4000を超す症例が確認され、511人が死亡した。感染は近隣のブルンジ、ケニヤ、ルワンダ、ウガンダの4カ国にも拡大している。

WHOは7日、国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態にあたるかどうかを判断するため、近く緊急委員会を招集すると発表した。

米疾病対策センター(CDC)も同日、「さらなる感染拡大のリスク」への対応を表明。医師らに対し、コンゴや周辺国に最近渡航した人についてはエムポックスへの警戒を強めるよう促した。

エムポックスはウイルス性の疾患で、人や感染した動物から感染する可能性がある。身体的接触やシーツ、衣類、注射針などから感染することもあり、発熱や発疹、頭痛、筋肉痛、背中の痛み、倦怠感、リンパ節腫大などの症状を伴う。

アフリカ中部や西部では数十年前から確認されていたが、2022年には欧州や北米にも拡散した。

エムポックスのウイルスはクレードIとIIに分類される。WHOによると、コンゴでは現在、重症化率や致死率の高いクレードIbが流行している。

CDCによると、2022年から世界各地で報告されるようになったのはクレードIIだった。

コンゴで2023年1月以来確認されたクレードIのエムポックス感染が疑われる症例は2万2000例を超え、1200人が死亡。今年は上半期だけで、昨年1年間に匹敵する症例が報告されている。