小学校で児童を見守る交通誘導員の「ハイタッチ」が禁止に。一部の親からの苦情がきっかけ。ネットで物議 豪

AI要約

オーストラリア・メルボルン郊外の小学校で、交通誘導員が児童にハイタッチをすることが禁止され、地元住民が抗議の声を上げている。

交通誘導員は優秀賞を受賞するほどの人物であったが、行政から児童との不必要な身体的接触を止めるよう警告を受けた。

地元住民はハイタッチを続けてほしいとする嘆願書を提出し、ネット上では行政の決定に対して批判的な意見が広がっている。

小学校で児童を見守る交通誘導員の「ハイタッチ」が禁止に。一部の親からの苦情がきっかけ。ネットで物議 豪

オーストラリア・メルボルン郊外にある小学校の交通誘導員が、児童にハイタッチをすることを、行政によって禁じられた。地元だけでなくネットからも抗議の声が寄せられ、嘆願書が出されるまでに発展している。

複数のメディアによれば、マウント・ダンデノング小学校の交通誘導員、ジョン・グールデンさんは、これまで行なってきた児童とのハイタッチを止めざるを得なくなったという。一部の保護者からの苦情が上がったためだ。

その後、行政から「子どもたちと不必要なスキンシップ(身体的な接触)をしない」よう警告を受けたという。

グールデンさんは、ビクトリア州内の交通誘導員の中で、最優秀賞を受賞するほどの人物だった。

この決定に、地元住民からは反発が上がり、「ハイタッチを続けてほしい」と嘆願書が出された。これまでに4000人以上の署名が集まっている。

発案者のローハン・ブラッドリー氏は、嘆願書を提出した経緯をこうつづった。

「登下校時のハイタッチは、多くの子どもたちが楽しみにしている恒例行事です。そして、私たちのコミュニティの温かさと親しみを象徴する、ささやかな仕草です」

「悲しいことに、この伝統が途絶えようとしています。ジョンのフレンドリーなハイタッチは、ポジティブな交流そのもので、地域における子どもたちのメンタルヘルス向上にも役立っています」

「ジョンが子どもたちとハイタッチを続け、喜びを分かち合い、よりよい学習環境をうながす行為を守り続けられるよう、私たちは懇願します」

一方、行政は声明を発表。グールデンさんへの苦情があった事実を認めた上で、否定的な見方を示した。

「当地域と州全体の基準ではどちらも、容認できない行為として以下のものが含まれると明記しています:『身体的な接触で、不必要だと解釈される可能性のある行為を、児童や若者に対して示すこと』『同様の行為を開始すること』」

「我々は現在、同小学校で児童の見守りを行なっている請負業者に対し、児童との接触に対して注意喚起しました」

ハイタッチを「容認できない身体的な接触」と判断した行政に対し、ネットでは「こんな決定、絶対にバカげている」「やさしくない世界になってしまった」などの声が上がっている。

豪7Newsの取材に対し、グールデンさんが見守るなか学校に通う児童たちは、「ハイタッチを再開してほしい」「(ハイタッチがなくなって)悲しい」と語った。