英陸軍トップ「3年以内に戦争できるよう準備必要」 露の報復指摘

AI要約

英陸軍トップのウォーカー参謀総長は、ロシアの脅威が高まっていることを指摘し、英国は3年以内に戦争ができるよう準備する必要があると述べた。

ウォーカー氏はロシアの報復を警告し、ロシア、中国、イラン、北朝鮮の4カ国を「動乱の枢軸」と呼び、2027~28年に一定の到達点に至ると指摘した。

英陸軍は最小規模でありながら、兵員数だけでなくAIを使った新技術導入など軍事力の近代化を図る必要性を強調している。

英陸軍トップ「3年以内に戦争できるよう準備必要」 露の報復指摘

 英陸軍トップのウォーカー参謀総長は23日、ロシアの脅威が欧州で一層高まっているとして、英国は「3年以内」に戦争ができるよう準備する必要があると語った。英メディアが伝えた。

 ウォーカー氏は、ウクライナを支援する西側諸国に対し、ロシアが今後「報復」を考えていると指摘した。そして「ロシア人は決して(過去を)忘れない」と語った。

 さらにウォーカー氏は、ロシア、中国、イラン、北朝鮮の4カ国を「動乱の枢軸」と呼び、これらの国々が武器・技術を共有する「相互取引関係」を築いていると語った。この連携の動きは2027~28年ごろに一定の到達点に至ると指摘し、中国は今後「台湾に侵攻する」可能性があるとも述べた。

 英紙フィナンシャル・タイムズによると、英陸軍は現在約7万5000人で、これは19世紀半ば以降、最小規模という。だがウォーカー氏は「兵員数だけで戦闘力が決まるとの考えは時代遅れだ」と述べ、AI(人工知能)を使った新技術導入など軍事力の一層の近代化を図るよう訴えた。

 ウォーカー氏は6月に英陸軍の新参謀総長に就任した。【ロンドン篠田航一】