討論会に向けハリス氏は合宿 トランプ氏「台の上に立つな」とけん制

AI要約

米大統領選の候補者討論会を10日に控え、民主党のカマラ・ハリス副大統領はトランプ氏を仮想した側近と練習を行っている。

ハリス陣営は本番に近い環境を作り、トランプ氏に対抗する準備を進めているが、過去の経験から成功には繋がらなかった。

一方、トランプ氏は選挙運動を続けており、身長差などさまざまな要素が討論会の焦点となっている。

討論会に向けハリス氏は合宿 トランプ氏「台の上に立つな」とけん制

 米大統領選の候補者討論会を10日に控え、民主党のカマラ・ハリス副大統領(59)は東部ペンシルベニア州ピッツバーグのホテルで「合宿」を行っている。米紙ニューヨーク・タイムズによると、討論会場を模したステージを作り、共和党のドナルド・トランプ前大統領(78)を仮想した側近と練習を繰り返している。

 報道によると、ハリス陣営は5日午後から、照明も含めて本番に近い環境を作り、トランプ氏が好むスーツや長いネクタイを着用した側近を相手に討論の特訓をしている。7日にピッツバーグにあるスパイス専門店に出かけた際、同行記者団から「トランプ氏と相対する準備はできているか」と問われると「イエス」と答えた。

 こうした「合宿」は、ジョー・バイデン大統領(81)が6月にトランプ氏と討論する前にも行われたが、本番での好結果にはつながらなかった。

 一方、トランプ氏は7日も接戦州の中西部ウィスコンシン州で選挙集会を開くなど、選挙運動を続けている。自身のソーシャルメディアには「討論会で箱や台の上に立つのは許されない。これはインチキの一種だ」と投稿した。

 トランプ氏の身長は約190センチ。ハリス氏は過去に「だいたい163センチで、ヒールを履くと171センチくらいだ」と話しており、トランプ氏には「身長差」を誇示したい思惑があるとみられる。

 討論会は10日夜(日本時間11日午前)にペンシルベニア州フィラデルフィアで開かれる。【ワシントン秋山信一】