不法移民のルワンダ移送計画は「驚くべき税金の無駄遣い」 英内相

AI要約

イギリスの新内相が前政権の不法移民計画を批判し、税金の無駋遣いを指摘した。

計画には7億ポンドが費やされたが、わずか4人の移送のみで膨大な支出が予定されていた。

新内相は移民の排除を迅速化し、収容コストを抑える方針を約束した。

不法移民のルワンダ移送計画は「驚くべき税金の無駄遣い」 英内相

【AFP=時事】英国のイベット・クーパー(Yvette Cooper)新内相は22日、不法移民をルワンダに移送する前政権の計画について、「自分が見てきた中で最も驚くべき税金の無駄遣いだ」と批判した。

 労働党のキア・スターマー(Keir Starmer)新首相は今月6日、保守党のリシ・スナク(Rishi Sunak)前政権下で成立した同計画の廃止を宣言した。

 クーパー氏は議会で、物議を醸した移送計画には7億ポンド(約1400億円)が費やされていたにもかかわらず、実際にルワンダに移送された移民はわずか4人で、しかも自らの意思によるものだったと指摘。

 さらに、前政権は総額100億ポンド(約2兆円)以上の支出を計画していたと主張。

 この金額には「ルワンダへの2億9000万ポンド(約590億円)の支払い、一度も飛ぶことのなかったチャーター便、数百人の移民の拘束と解放、この計画に携わる公務員1000人以上の人件費」が含まれていたとし、「4人を移送するための計画で、自分がこれまでに見てきた中で最も驚くべき税金の無駄遣い」だと批判した。

 前政権でこの計画をアピールしていた保守党のジェームズ・クレバリー(James Cleverly)前内相は、クーパー氏が「でっち上げの数字」を引用していると非難し、労働党はルワンダ政府への「礼を欠いている」とも批判した。

 クーパー氏は、収容コストを押し上げる原因となっている不法移民の滞在を減らすため、難民認定申請が通らなかった移民の排除を迅速化すると約束した。【翻訳編集】 AFPBB News