カマラ・ハリス氏、新たな「史上初」目指す 権利擁護の闘士 米大統領選

AI要約

カリフォルニア州オークランド生まれの女性、黒人、アジア系の副大統領。公民権運動に関わった両親を持ち、検事から副大統領に至る経歴を持つ。

性的少数者の権利や女性の人工妊娠中絶の権利を訴え、若者世代の支持を集めているが、不法移民問題での対応などで批判も受けている。

外交・安全保障に関してはバイデン氏ほどの経験はないが、22年には日本を訪問し、アジア系としての視点を持つことで注目を集めている。

カマラ・ハリス氏、新たな「史上初」目指す 権利擁護の闘士 米大統領選

 女性や少数派の権利擁護の闘士として知られ、2021年に女性、黒人、アジア系としては米国初の副大統領に就任した。

 バイデン大統領から急きょ、トランプ前大統領の復活を阻止し、女性大統領という新たな「史上初」を成し遂げる使命を託された。

 ジャマイカ系黒人の父とインド系の母を持つ移民2世。両親はともに公民権運動に関わった。カリフォルニア大法科大学院修了後、検事として活動。カリフォルニア州司法長官を経て、上院議員に転じ、副大統領となった。

 検事時代から性的少数者(LGBTなど)の権利拡大に尽力。副大統領としては女性の人工妊娠中絶の権利を訴え、若者世代を中心に支持を広げた。

 しかし、副大統領就任以降、側近の辞任が相次ぎ、人望が薄いとの指摘もある。担当となった不法移民問題でも、十分な対策を取らなかったと批判を浴びている。

 外交・安全保障に関しては、バイデン氏のような豊富な経験はないが、22年には故安倍晋三元首相の国葬参列のために訪日。アジア系という出自もあり、「インド太平洋地域に特に強い関心を持っている」(在米外交筋)とされる。

 

 ◇カマラ・ハリス氏略歴

 カマラ・ハリス氏 64年10月20日、カリフォルニア州オークランド生まれ。ジャマイカ系黒人の父とインド系の母を持つ移民2世。カリフォルニア大法科大学院を修了し、検事として活動。16年に上院議員初当選、21年から副大統領。14年にユダヤ系の弁護士と結婚し、夫と前妻の間の子供2人の母親でもある。59歳。