「coxco」西側愛弓さんがファッションの力で目指す格差のない社会

AI要約

西側愛弓さんは、ファッションブランドやファッションスクールを通じてフィリピンの貧困層支援に取り組んでいる架け橋として活躍している。祖父の影響を受けてファッションに興味を持ち、愛着を持つことの価値観を学んだ。

ファッション産業を描いたドキュメンタリー映画をきっかけに、社会問題とファッションの関連性を認識し、サステナビリティに興味を持つようになった。

ファッションを通して社会問題や環境問題に取り組む際には、自身が加害者であることに気付き、人権や労働環境についての意識を高めている。

「coxco」西側愛弓さんがファッションの力で目指す格差のない社会

ファッションブランド「coxco(ココ)」やファッションスクール「coxco Lab(ココラボ)」を通してフィリピンの貧困層を支援している西側愛弓さん。日本とフィリピンの架け橋となるべく活躍する西側さんに、ファッションと社会問題の関連性やサステナビリティとの向き合い方について伺いました。

── 西側さんがファッションに興味を持つうえで影響を受けた方を教えてください。

祖父がカラースーツをセットアップで着こなすおしゃれな人だったので、その影響が大きいですね。服を着ることや愛着を持つことについての価値観は祖父から学びました。祖父はいつも「ロマンや夢を求めて生きなさい」と言っていたのですが、それが、自分でファッションブランドやNPO団体を立ち上げる根底になっていると思います。

── 現在、ファッションブランド「coxco」で軸を置いているサステナビリティには、どのようにして興味を持ちましたか?

ファッション産業を描いた、あるドキュメンタリー映画を観たことがきっかけです。私はこれまでファッションで社会に貢献したいと思って格差や貧困の問題にアプローチしてきましたが、その映画の中では様々な社会問題がファッションと地続きになっている現実が描かれていました。自分もある側面で加害者になっていることに気付いて、それからサステナビリティについて深く考えるようになりました。

── ファッションを通して社会問題や環境問題と向き合う際に意識されていることは?

以前は、自分に夢や希望を与えてくれたファッションへの恩返しを意識していましたが、「どうすれば大切な人たちと心健やかに過ごし、みんなが平等に生きられる社会をつくれるか」と考えるようになり、2015年に「DEAR ME」というNPO団体を立ち上げて、それが様々な問題について考えるきっかけになりました。アパレル業界における労働者の人権や労働環境については、もっと語られるべきだと思っています。