処理水放出から1年 日本産海産物の輸入再開のめど立たず…「スシロー」は大行列、市民の態度に変化も 中国

AI要約

福島第一原発の処理水放出から1年経過し、日中関係に影響が現れている。

中国は日本の処理水放出に懸念を表明しつつも、日本との協議を強調している。

北京市民の間では、日本産海産物に対する態度に変化が見られ、営業への影響も出ている。

処理水放出から1年 日本産海産物の輸入再開のめど立たず…「スシロー」は大行列、市民の態度に変化も 中国

福島第一原発の処理水の放出が始まってから、24日で1年です。

中国が禁止している日本産海産物の輸入再開のめどはたっていませんが、市民の態度に変化も現れています。

中国外務省 毛寧報道官

「日本は周辺国と十分な協議のない状況で一方的に海洋放出を始め全世界にリスクを転嫁している」

23日、中国外務省は処理水放出に関する批判を改めて表明した上で「日本とは意思疎通を保っている」と述べました。

日本と中国は6月に「建設的な態度で協議を加速する」ことで、一致しましたが、中国側は独自の観測メカニズムの設立などを求め、日本産海産物の輸入再開の見通しは立っていません。

北京の日本大使館への迷惑電話は今も1日2万件ほどあります。

日本料理店「東也」店主 谷岡一幸さん

「中国人のお客さまでも今年に入ってからは処理水の話をする人はほとんどいなくなりました」

「日本の魚」を売りにしていた高級日本料理店は、スペイン産のマグロや、中国・大連産のウニなどの代替品で営業しています。

1年前に比べ、処理水を気にする人は減ったということです。

冨坂記者

「開店から1時間が経ちましたが、店内すべて満席です。そしてまだ多くの人が行列を作っています」

21日に開店した「スシロー」の北京1号店では10時間待ちとなる行列ができました。

北京市民の女性

「Q 周囲は? A 気にしない人も全く食べない人もいる」

北京市民の男性

「Q(海鮮への)態度は? A 政治的要素が強い」

日本政府は引き続き安全性をアピールし、日本産海産物の輸入再開を求める考えです。