これぞ原口元気、これぞ魂のこもったプレー。今後の浦和の指針になるだろう“82分のスライディングタックル”
原口元気が浦和レッズ対FC東京戦で印象的なスライディングタックルを見せる
原口の情熱的なプレーがチームに足りないものを示唆
原口のタックルが浦和の指針となる可能性を示唆
2024年9月21日、埼玉スタジアム2002で開催された浦和レッズ対FC東京戦で何より印象的だったプレーが、原口元気のスライディングタックルだった。
0-2で迎えた82分、FC東京の遠藤渓太がドリブルで左サイドに攻め上がろうとしたタイミングで、遠藤と並走するかのようにマークした原口が絶妙なタイミングでスライディングタックルを仕掛けて、ガッツリとボールを奪った。
これぞ原口元気、これぞ魂のこもったプレーだと、記者席から見て素直にそう思った。
試合後、原口は敗れたチームに対して「パワーも勇気もない」「全体的に静かすぎる」と苦言を呈した。「僕自身にも厳しい目を向けない」と自己反省しつつ、「もっと情熱的にプレーしたい」と訴えてもいた。
その情熱を示したのが、82分の場面ではなかったか。ウニオン・ベルリン時代のチームメイトだった遠藤が相手だったから自然と気合いが入って、あのようなタックルを仕掛けたかは分からないが、いずれにしても“メッセージ性のあるプレー”だった。
「静かすぎる」今の浦和に足りないもの。それは、なんとしてもボールを奪う執念が感じ取れた原口のスライディングタックルのようなプレーではないか。
ただのワンプレーではない。今後の浦和の指針となるスライディングタックルだったと、勝手に考えている。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)