スクイズ「絶対、失敗しない」 大社、強豪相手でも揺るがぬ自信

AI要約

大社高校が32年ぶりに全国高校野球選手権大会に出場し、園山選手の活躍で創成館を5-4で破った。

園山選手は連続してスクイズを成功させ、チームに勝利をもたらした。

チームは強豪に対しても揺るぎない自信を持ち、107年ぶりの選手権2勝を果たした。

スクイズ「絶対、失敗しない」 大社、強豪相手でも揺るがぬ自信

(15日、第106回全国高校野球選手権大会2回戦 大社5ー4創成館)

 32年ぶりの出場でも、大社の選手は相手に負けない何かを持っている。8番園山純正の場合は、島根大会決勝でも決めたスクイズだった。「絶対、失敗しない自信があった」

 1点差に迫った直後の八回1死二、三塁。左打席に入った園山はバットを寝かせ、三塁側へ倒れながら真ん中のボールに食らいついた。「顔に当ててでも決めようと思った」。勢いのない打球が投手前に転がる。スクイズで同点に追いついた。

 タイブレークの十回は敵失で勝ち越した後、1死二、三塁で再び園山。今度も投手前にきっちり転がす。2打席連続でスクイズを成功させ、この回2点目を奪った。

 初戦で2年連続選抜準優勝の報徳学園を破った。この日対戦した創成館は、2年連続出場だ。強豪を前にしても、揺るぎない自信。その理由に、園山は「昭和デー」を挙げた。月に1回、雨の日は監督も一緒に泥まみれになって、ノックに食らいつく名物練習だ。「これを乗り越えた自分たちなら大丈夫と思える」

 どんな相手でも、展開でもひるまない。第3回大会(当時、杵築中)以来、107年ぶりの選手権2勝。白いタオルが雲のようにわきたつ一塁側アルプスへ、泥まみれのユニホームを誇った。(平田瑛美)