“7回制報道”が話題の日本高野連「批判が常」「内向き志向」脱却のために…担当者が語る“ネット時代の発信革命”「SNSも取り組みたい」

AI要約

夏の甲子園で導入された「朝・夕方の2部制」や「7回制」についての日本高野連の取り組みが話題になっている。

日本高野連の公式サイトのリニューアルにより、活動内容やイメージが明確に伝わるようになった。

従来の日本高野連の公式サイトは静的であり、リニューアルによって情報のアップデートやフレッシュなコンテンツが提供されるようになった。

“7回制報道”が話題の日本高野連「批判が常」「内向き志向」脱却のために…担当者が語る“ネット時代の発信革命”「SNSも取り組みたい」

 酷暑対応を踏まえた「朝・夕方の2部制」を夏の甲子園で導入したり「7回制」について言及するなど日本高野連の発信が積極的だ。公式サイトの“改革”や一般には公開されていない“ナゾの施設”などを担当者に取材した。<全2回>

 夏の甲子園開幕と前後して、日本高等学校野球連盟(日本高野連)の発信が話題になっている。7月31日には「7イニング制導入」について検討していると報じられ、大きな論議を呼んでいる。さらに今大会の開幕3日間は「朝と夕方の2部制」を導入するなど、積極的な動きが目立つ。

 そんな日本高野連の公式サイトが、リニューアルしたのをご存じだろうか。今年3月、「春の甲子園」の開催に合わせて内容も、構成も一新された。

 かつて「企業、学校、団体の顔」と言えば、会社案内のような印刷物だった。部外者はこうした印刷物を手に取って、どんな団体なのかを知った。

 しかし今、企業、学校などの団体の「顔」はホームページ=公式サイトになっている。人々は、公式サイトにアクセスして、どんな活動を行っている団体なのかを知るようになった。

 公式サイトは、単にその団体の情報だけではなく「イメージ」を形成するうえで、非常に重要だ。その団体がどんな考え方に基づいて活動しているか。もっと言えば親しみやすいのか“お堅い”のか、さらには「誰に向けて情報発信しているのか?」を把握する。公式サイトには、その団体の“人柄や人格”が、そのまま表れると言っても良い。

 アマチュア野球界は総じて、IT関係には疎い業界となっている。一応公式サイトは設けているが、多くは「静的=動かないホームページ」が多い。情報のアップデートの速度だけでなく、PDFを1枚張り付けただけの使用や、加盟チーム関連の「身内情報」しかないといったことが今も数多い。

 そんな中で日本高野連の公式サイトのリニューアルは、大きなニュースだった。

 従来から日本高野連の公式サイトは、情報のアップデートは早かった。高校野球の加盟校数や競技人口(硬式、軟式)の推移を見るためにこのサイトをよく利用したが、サイトそのものは静的――もっと言えば、愛想のないものだった。

 それでも高校野球は人気スポーツゆえ、スポーツ関連メディアなどで情報を得ることができたから、不自由はしなかった。とはいえ正直なところ、かつては「お堅い」「お役所的」「コミュニケーションに消極的」な印象を受けたものだ。

 しかし今回リニューアルした公式サイトは、画像を大胆に使いインパクトがある。また「お知らせ」と題して、最新の情報やインタビュー、データなどをタイムリーに発信している。お堅い一方だった日本高野連が、いっぺんに「フランク」「開放的」になった印象を受けたが、果たしてどんな経緯があったのか。