グリッド降格跳ね除け4位に食い込んだフェルスタッペン、ポールスタートなら勝てた?「DRSトレインに引っかかってしまった」

AI要約

マックス・フェルスタッペンがスパ・フランコルシャンでのF1ベルギーGPで4位に入り、グリッド降格ペナルティを克服してポイントを重ねる。

チームはタイミングの早いピットストップでポジションを上げたが、もう1セットのハードタイヤがあればさらに良い結果が期待された。

フェルスタッペンはレース中のトラフィックやペースの差について振り返り、チームの戦略に満足しつつも改善の余地を感じている。

グリッド降格跳ね除け4位に食い込んだフェルスタッペン、ポールスタートなら勝てた?「DRSトレインに引っかかってしまった」

 スパ・フランコルシャンで行なわれたF1ベルギーGPで、ポイントリーダーのマックス・フェルスタッペンは4位となった。11番グリッドからの追い上げのレースとなったが、そのペースには手応えを掴んでいたようだ。

 フェルスタッペンは今年も追い抜きがしやすいスパでパワーユニット交換によるグリッド降格ペナルティを消化することを決断。5基目のエンジンを投入したフェルスタッペンは、予選でトップタイムをマークしたものの、決勝レースを11番手からスタートした。

 フェルスタッペンはレース序盤から上位争いの一角に加わると、最初のピットストップでタイトル争いのライバルであるランド・ノリス(マクラーレン)をアンダーカットすることに成功。2回目のピットストップを終えて事実上の6番手でコースに復帰すると、チームメイトのセルジオ・ペレスを抜き、最終的にノリスを従えながらシャルル・ルクレール(フェラーリ)のすぐ後ろ5番手でフィニッシュした。

 トップチェッカーのジョージ・ラッセル(メルセデス)が失格となったことにより、フェルスタッペンは4位に繰り上がった。ライバルとの戦力差が拮抗していることもあり、14番グリッドスタートから独走優勝を飾った2022年ほどの圧倒的なパフォーマンスは見せられなかったものの、しっかりとポイントを積み重ねることに成功した。

 レース最初の数周からマシンのバランスも悪くなかったものの、トラフィックの中で走ったことで失ったものは多かったと振り返ったフェルスタッペン。彼はさらにこう続けた。

「ただ僕たちも周りより速いというわけでもなかったし、DRSトレインに引っかかってしまった」

「チームとしては、今日はパフォーマンスを最大限に引き出せた。当然、僕たちのようなペースがある状態で1番手からスタートすれば、優勝争いに加われるはずだ。でも11番手スタートでは、基本的に被害を最小限に抑えるようなレースになることはわかっていた」

「もちろん、チャンピオンシップを考えれば今日はポジティブな1日だった。(ポイントの面で)損失を被る可能性があった中で、リードを広げることができたしね。だからそういう面ではポジティブだった」

 フェルスタッペンはまた、もし他のどのマシンもグリッド降格ペナルティを受けたとしたらレース展開はまったく違ったものになるだろうとして、次のように述べた。

「11番手からスタートした僕のレースを分析するのはあまりフェアじゃない」

「なぜなら、彼らと同じ状況でスタートしたなら、レースは違ったものになっていたからだ」

 フェルスタッペン陣営は今回のレースで、ライバルより早めのタイミングでピットストップする作戦を採り、ポジションを上げることができた。フェルスタッペンもこれに満足しているが、残りのタイヤセット次第ではもっと良い結果が得られたのではないかと考えている。

 レッドブルの2台は決勝レースに向けてミディアムタイヤを2セット残していた一方で、レースで最も有用だったハードタイヤを1セットしか持っていなかった。これはメルセデスやマクラーレンとは逆の戦略だった。

「今日はハードタイヤがもう1セットあれば良かったと思う」とフェルスタッペンは言う。

「もちろん、ジョージは1ストップでレースに勝ったけど(※後に失格)、僕たちのタイヤの消耗具合、タイヤのライフはそれができるようなものではなかったと思う」

「分析すべきことはあるけど、今日はチームとして良い仕事ができた。最初の方は少しアグレッシブに攻めて(ライバルの)前に出て、そこからのレースを有利なものにするという戦略も絶対に正しかったと思う」

「ただ、多くのマシンに引っかかってしまった部分はあるね」