マクラーレン、11番手スタートのフェルスタッペンを厳重警戒「どこかで必ず脅威になる」

AI要約

マクラーレンのステラ代表は、フェルスタッペンのグリッド降格ペナルティを受けても彼を優勝最有力候補と見なしている。

レッドブルはベルギーGPでのパワーユニット交換ペナルティを繰り返し、フェルスタッペンは3年連続でグリッド降格となっているものの、スパ・フランコルシャンの舞台での彼の力を認めている。

マクラーレンはレッドブルの速さに確信を持ちながらも、タイヤマネジメントによる戦略や他のトップドライバーとのプレッシャーに対応することを考えている。

マクラーレン、11番手スタートのフェルスタッペンを厳重警戒「どこかで必ず脅威になる」

 F1ベルギーGP決勝に向けてマクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がグリッド降格ペナルティで11番手からスタートするにも関わらず、フェルスタッペンを優勝最有力候補だと考えているようだ。

 フェルスタッペンは雨の予選で2番手シャルル・ルクレール(フェラーリ)に0.595秒差をつける最速タイムをマーク。しかし5基目のICE(エンジン)を投入したことで10グリッド降格ペナルティを受け、11番手から決勝をスタートすることになる。

 例年、レッドブルはベルギーGPで戦略的にパワーユニット(PU)交換ペナルティを受けており、フェルスタッペンがグリッド降格となるのは3年連続。F1カレンダーの中でもベルギーGPの舞台スパ・フランコルシャンはオーバーテイクが比較的容易であり、フェルスタッペンは2022年に14番手から、昨年は6番手からレースを制した。

 しかしフェルスタッペンとレッドブルはここ数ヵ月、マクラーレンが復活を遂げる中でアドバテージを失っており、フェルスタッペンがごぼう抜きで優勝を飾るのは難しいかもしれない。

 だがマクラーレンは、レッドブルが金曜フリー走行で全力を発揮しなかったことから、フェルスタッペンが優勝候補であることには変わりないと考えているようだ。

「マックスは間違いなく脅威だ」

 そうステラ代表は語った。

「ドライコンディションでの彼の速さは格別だったし、ウエットコンディションでも非常に速かった」

「このようなコースでは、やはりレッドブルが有利だろうと思っていた。今日のウエットコンディション、そして昨日のドライコンディションでもある程度それは証明されたと思う」

「だから彼が優勝候補であることには変わりはない。たとえトップ10圏外からのスタートだったとしてもね」

 金曜日のFP2ではマクラーレンのランド・ノリスとオスカー・ピアストリがフェルスタッペンを抑えてトップに立ったが、ノリスはフェルスタッペンがパワーユニットの出力を抑えていたと結論づけた。

「彼は明らかに週末を通して最速だった。FP2でも、彼らはエンジンの出力を上げていなかった。僕たちはそうしていた」とノリスは言う。

「それでも0.2秒しか速くなかったんだから、彼らはバッグの中にもっと多くのモノを持っている」

「彼はすぐに追い上げてくるだろうし、どこかで僕らにとって脅威になると100%確信している」

 金曜日のロングランペースを見る限りは、レッドブルはタイヤのデグラデーション(性能劣化)に苦しんでいるようだ。そこでマクラーレンは差をつけられるだろう。

 そのため4番手からスタートするノリス、5番手ピアストリにとっては多くの燃料を積んで走るレース序盤にいかにタイヤマネジメントできるかが重要になってきそうだ。

「みんな非常に高いデグラデーションに苦しんでいるが、我々は比較的それをコントロールできているようだ」

 そうステラ代表は説明した。

「でも決勝でもそれができるかどうかは見てみる必要がある」

「ハードタイヤ2本というタイヤ戦略には満足している。スタートでタイムアドバンテージを得られればいいのだが……たとえフェルスタッペンが追い上げてきたとしても、十分な差を作れるようにね」

 当然ながら、マクラーレン勢はフェルスタッペンだけでなく、前にいるルクレールやセルジオ・ペレス(レッドブル)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)にもプレッシャーをかけていかなければならない。

「チェコ(ペレス)は他の選手たちよりも少しディフェンシブなマインドになっているかもしれないということは把握している。だがシャルルはポールから優勝を目指しているだろうし、ハードに戦うはずだ」

「ハミルトンも同じだ。彼は常にアグレッシブで、必要なときにはディフェンシブになる」

「我々は彼らよりもタイヤを長持ちさせる必要がある。だが金曜日のペースは我々に、大きな自信を与えてくれる。うまくいけば、どこかの時点で彼らを打ち負かすことができるはずだ」