フェルスタッペンが予選圧倒! 降格ペナルティでルクレールがポールスタートへ。ペレスがフロントロウに並ぶ|F1ベルギーGP

AI要約

スパ・フランコルシャンを舞台に開催されているF1第14戦ベルギーGPで、マックス・フェルスタッペンがポールポジションを獲得。しかし、PU交換によるペナルティで11番手に降格となり、ポールはルクレールが獲得。

雨の中行われた予選セッションでは、各車がインターミディエイトタイヤを使用し、トップタイムを争った。角田裕毅はノックアウトされ、最終的にはフェルナンド・アロンソやエステバン・オコンがQ3進出を果たす。

天候の変化やPU交換によるペナルティなど、予選結果にはさまざまな要因が絡んだ。日曜日の決勝レースでは、路面コンディションの違いがレース展開に影響を与える可能性がある。

 スパ・フランコルシャンを舞台に開催されているF1第14戦ベルギーGP。2日目の予選セッションではレッドブルのマックス・フェルスタッペンが最速タイムをマークした。RBの角田裕毅は18番手だった。

 ベルギーGP初日は天候に恵まれたが、2日目は雨。F1の予選前に開催される予定だったFIA F2のスプリントレースは豪雨により延期が決まった。

 しかしF1の予選が行なわれる頃には天候は回復。気温18度、路面温度22度というコンディションであることから、路面は濡れたままだった。

■角田裕毅、ノックアウトも問題なし?|Q1

 トップ15を決める18分間のQ1。再び雨が強まることを警戒してか、各車はインターミディエイトタイヤを履いてコースへ入った。

 まずフェルスタッペンは1分56秒003を記録。最初から2番手のマクラーレンのオスカー・ピアストリ以下に1秒近いギャップを築いた。

 各車はコース上で連続アタックを実施。走れば走るほどタイムが向上するという状況で、ピアストリは5周目に1分55秒549をマークして一時トップに浮上するも、フェルスタッペンが1分54秒938までタイムを引き上げてトップに返り咲いた。

 残り時間が少なくなる中、サーキット後半部分は徐々にドライアップ。タイムの上がり幅が大きいことから、多くのドライバーは2セット目のインターミディエイトタイヤを投入してコースイン。隊列の最後でアタックを実施しようと、最終シケインでは渋滞が発生した。

 最終的にピアストリが1分54秒835でQ1トップ通過。アルピーヌのピエール・ガスリーが2番手でレッドブル勢を上回った。

 Q1ではニコ・ヒュルケンベルグとケビン・マグヌッセンのハース勢、角田、ウイリアムズのローガン・サージェント、キック・ザウバーの周冠宇がノックアウト。角田は今回のベルギーGPで規定数以上のパワーユニット(PU)投入によってグリッド最後尾が決まっており、予選順位よる大きなダメージはないものの、「Q2に進めなかったのは複雑な気持ち」と語った。

■フェルスタッペンがトップ通過|Q2

 トップ10を決める15分間のQ2。ところによりドライの路面も顔を出しはじめていたが、スリックタイヤ投入にはまだ早く、各車はインターミディエイトタイヤを履いた。

 15台がQ2最初のタイム計測を終えた時点でトップはフェルスタッペンの1分53秒857。2番手のノリスに0.602秒差をつけた。

 Q2折り返しを過ぎる頃には、雨脚が強まったとコース上のドライバーから報告も上がった。フェルスタッペンはそんな中でも1分53秒837までタイムを改善。2番手以下をさらに突き放した。

 前半はユーズドタイヤを使用していたドライバーもここで新品タイヤに履き替えてタイムを更新。ピアストリは自己ベストタイムをマークするも、ミスが響きフェルスタッペンに0.299秒届かなかった。

 Q2最後のアタックでは多くのドライバーがタイムを改善。ただ、フェルスタッペンのトップタイムを上回るドライバーは現れなかった。

 Q3へ駒を進めたのはレッドブル、メルセデス、フェラーリ、マクラーレンの4チームに加え、アストンマーティンのフェルナンド・アロンソ、アルピーヌのエステバン・オコンだった。

 ウイリアムズのアレクサンダー・アルボンは10番手レッドブルのセルジオ・ペレスまでわずか0.003秒届かず11番手でQ2敗退。ガスリーは上位に名を連ねることもあったが12番手で姿を消すこととなった。

 ガスリー以下RBのダニエル・リカルド、キック・ザウバーのバルテリ・ボッタス、アストンマーティンのランス・ストロールがQ2ノックアウトとなった。

■フェルスタッペン最速もポールはルクレール|Q3

 ポールポジションを決める12分間のQ3。依然として小雨がサーキットに降り注ぐという状況で、各車はインターミディエイトタイヤを履いた。ここではフェラーリ勢やアロンソ、オコン、ペレスがユーズドタイヤを使用した。

 まずタイムを計測したのはハミルトン。ターゲットタイムとなる1分54秒011をマーク。これを隊列の一番後ろでアタックを実施していたレッドブル勢が上回っていった。1分53秒159を叩き出したフェルスタッペンがトップ。0.606秒遅れてペレスが2番手という格好となった。

 メルセデス勢やマクラーレン勢はコース上でアタックを継続した一方で、その他のマシンはピットイン。最終タイムアタックに備えた。ここでフェルスタッペンやフェラーリ勢の3台が新品タイヤに履き替えた。

 最後のタイム計測はフェラーリ勢が隊列の先頭でアタック。シャルル・ルクレールはフェルスタッペンから0.595秒差の1分53秒754を記録して2番手に浮上した。

 続くフェルスタッペンは自身のトップタイムを更新できなかったが、ピアストリはトップに届かず、ノリスやペレスもアタックを中断。これでフェルスタッペンの予選最速が確定した。

 ただ、フェルスタッペンはPUの内燃エンジン(ICE)交換によって10グリッドペナルティを科されるため、11番手グリッドに降格。日曜日の決勝レースは、昨年同様ルクレールがポールポジションからスタートすることとなった。

 ルクレールの隣、フロントロウにはペレスが並ぶこととなる。ここまでは苦しいレースが続きシート喪失の噂も絶えないペレスだが、まずは予選でチームを支える走りを見せることができた。

 予選4番手ハミルトン以下ノリス、ピアストリ、メルセデスのジョージ・ラッセル、フェラーリのカルロス・サインツJr.、アロンソ、オコンというトップ10になった。

 “スパ・ウェザー”を読むことは困難だが、日曜日は天候が回復すると言われており、路面コンディションが大きく異なるドライのレースでは、ウェットの予選とはまた違った展開になるかもしれない。