履正社、大産大付にコールド勝ち4強進出 多田晃監督が9盗塁に手応え「良い走塁をしてくれたと思います」【高校野球大阪大会】

AI要約

履正社が大産大付を9-0で破り、ベスト4進出を果たす

村田主将の走力を活かした攻撃で6点を追加し、短縮試合で快勝

準決勝では昨年の決勝で対戦した大阪桐蔭と激突する意気込み

履正社、大産大付にコールド勝ち4強進出 多田晃監督が9盗塁に手応え「良い走塁をしてくれたと思います」【高校野球大阪大会】

◇25日 第106回全国高校野球選手権大阪大会準々決勝 履正社9―0大産大付(大阪シティ信用金庫スタジアム)=7回コールドゲーム

 昨夏の大阪王者・履正社が9盗塁と機動力を駆使した攻撃で大産大付から9点を奪い、7回コールドでベスト4進出を決めた。初戦(2回戦)から5試合連続の無失策と無失点と守りも堅い。27日の準決勝は昨夏の決勝で勝っている大阪桐蔭と対戦する。

 先手を取った2回は、主将で6番の村田駿三塁手(3年)が1死から右前打を放ち、すかさず二盗に成功すると、さらに重盗も仕掛けた。1イニング5盗塁でかき回し、3点を奪取。6回も先頭打者として中前安打した村田が二盗してチャンスを広げると、一挙に6点を追加。走力で相手のミスを誘発した。

 多田晃監督は「今年は足の速い選手が多くて、結構みんなが盗塁を決めています。今日は大事なところでダブル・スチールをうまく決めてチャンスを広げてくれました。早いカウントから狙っていこうよと…。カット系の球が多い投手だったので、その辺も考えながら攻めたんですが、良い走塁をしてくれたと思います」と穏やかな表情で振り返った。昨年より長打力を欠く上、低反発バットが導入されたことで、り「ゴロ・ライナーを打っていこう」と意識改革を図り、走塁面に力を入れてきた。盗塁成功率が「高い」と自負する。

 2安打3盗塁だった村田主将は165センチ、64キロの小兵で50メートル走は「6秒0ぐらい」でチーム3番目あたりの俊足。「(甲子園に行った)去年より打力のあるチームではないので、盗塁だったり、走塁の意識を高く持ってやっています」。対戦相手を動画で研究する際には選手間で投手のクセなどを探して情報共有しているが、その成果を今大会で発揮。無失策については、昨年の朝練から取り組むノックの成果で「継続していきたいと思います」と話した。

 準決勝では大阪桐蔭と対戦する。「意識しようとしていなくても、自然とみんなで大阪桐蔭のことを話しています。ライバル意識は高いです」と村田主将。昨夏は福田幸之介投手(現中日)の快投で大阪桐蔭を下した。多田監督は「力がありますから。バッテリーで考えて、対策を練って、できるだけロースコアの展開にもっていきたいと思います」と静かに闘志を燃やした。