履正社が連覇へ8強進出 今夏初先発のエース高木大希、春から磨いた変化球で6回無失点/大阪

AI要約

大阪の夏2連覇を目指す履正社が、金光大阪を7回コールドの8-0で圧倒し、準々決勝進出を決めた。エースの高木大希投手が6回2安打8奪三振の0封ショーで快勝を収めた。

高木投手は春の教訓を生かし、変化球の改良に取り組んでおり、打者に的を絞らせず安定した投球を披露。チームは今夏、4試合連続の0封勝ちを記録している。

多田晃監督もチームの成績に満足し、強力投手陣を武器に甲子園での対決を目指す意気込みを見せている。

<高校野球大阪大会:履正社8ー0金光大阪>◇5回戦◇24日◇万博

 大阪の夏2連覇を目指す履正社が、昨春センバツ8強の金光大阪を7回コールドの8-0で圧倒し、準々決勝進出を決めた。エースの高木大希投手(3年)が満を持して今夏初先発。6回2安打8奪三振の0封ショーで快勝を呼び込んだ。

 「初先発だからといっていつも通りのピッチングをしようと思っていました」。右腕は初回からエンジン全開で、2回までに4三振を奪った。5回に右翼線に初安打を許したが、近沢賢虎(ちかざわ・けんご)外野手(3年)の好守備で打者走者を二塁で刺してもらうと、あとはまったく危なげなかった。

 春の教訓を生かしている。真っすぐに自信を持っていたが、今春の大阪4回戦で大院大高に8-9で敗戦。「真っすぐだけでは抑えられないことに気づきました」。使用頻度の少なかった変化球の改良に取り組んだ。嶋田翔英捕手(3年)と話し合い、特にスライダーやスプリットなど、速い変化球の精度をアップさせた。この日も効果的に配し、打者に的を絞らせなかった。「同じテンポで投げるのではなく、打者の集中力を切って抑えていくことが大事」と手応え十分だ。

 チームは今夏、初戦から4試合連続の0封勝ち。多田晃監督(46)も「失点を減らすことは課題だった。まだ4試合だけど良い試合ができている」と会心だ。この日、東洋大姫路を兵庫4強に導いた前指揮官の岡田監督に負けてはいられない。甲子園での対決を夢見て、強力投手陣を武器に進撃する。【斉藤龍平】

 ◆高木大希(たかぎ・だいき) 2006年(平18)6月19日生まれ、大阪府高槻市出身。南平台小時代に高槻リトルで野球を始め、阿武野中時代は京都八幡リトルシニアに所属。履正社では1年秋からベンチ入り。球種は最速147キロの直球、スライダー、カットボール、スプリット。目標の選手はドジャース山本由伸投手。173センチ、74キロ。右投げ左打ち。