【阪神】「143試合のうちの1試合」前川右京初本塁打に心底喜んだ智弁学園時代の恩師・小坂監督

AI要約

阪神前川右京外野手(21)の活躍を心から喜ぶ智弁学園時代の恩師、小坂将商監督(46)がいる。

前川はプロ入り後も小坂監督に連絡を続け、開幕スタメンを勝ち取るなど活躍を見せている。

前川はプロ初本塁打を記録し、夏の甲子園出場を目指して奮闘している。

【阪神】「143試合のうちの1試合」前川右京初本塁打に心底喜んだ智弁学園時代の恩師・小坂監督

<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム>

 阪神前川右京外野手(21)の活躍を心から喜ぶ人がいる。「右京に言っておいてください。めちゃくちゃ喜んでたって」。前川が5月にプロ初本塁打をマークした時、電話越しにも心底うれしそうだったのは、智弁学園時代の恩師、小坂将商監督(46)だ。

 21年ドラフト4位で阪神に入団した前川。プロの世界に飛び込んでからも、節目に必ず連絡をくれるという。シーズンに入る時、シーズンが終わった後。シーズン中も「また頑張ります」とこまめに連絡が届く。律義な性格に「かわいいやつです」と小坂監督は目を細める。

 昨オフには母校にやってきた前川に、ちょうど訪れていた担当の山本スカウトとともに「ちゃんと頑張れよ」とはっぱをかけた。期待に応えて開幕スタメンを勝ち取った教え子に、恩師はリラックスさせるようにメッセージを送った。「緊張するだろうと思って『143試合のうちの1試合だと思って』と送りました」。届いた「頑張ります」への言葉には、活躍への思いがこもっていた。

 前川は5月31日のロッテ戦(ZOZOマリン)でプロ初本塁打をマーク。これが、プロ196打席目だった。小坂監督はちょうどグラウンドの整備中で、携帯に届いた連絡で知ったという。「196打席目の1本、うれしいですね(笑い)。本人が一番打ちたかったと思う。これでコツをつかんで、どんどん打ってほしいです」。明るい声にうれしさがあふれていた。

 7月9日ヤクルト戦(甲子園)から3戦無安打が続いていたが、13日中日戦(バンテリンドーム)では技ありの内野安打2本。7日DeNA戦(甲子園)以来のマルチ安打をマークし、らしさを見せている。夏の甲子園出場を目指し、奈良大会を戦う母校とともに、前川もシーズンを戦い抜く。【阪神担当 磯綾乃】