羅臼に新宿泊施設 「らうす餐荘」26年完成目指す

AI要約

北海道羅臼町湯ノ沢に新たな宿泊施設「らうす餐荘」が建設されることが発表された。TaMa―Tecが所有し、REVITALIZERSが運営する施設は2026年冬ごろ完成予定で、羅臼の自然環境を大切にした設計と40人の従業員を予定している。

施設のコンセプトは「羅臼の山海を等身大で表現し、日常から非日常への空間を提供する」。木造平屋建てで20室の客室や温泉熱を使用した暖房・給湯システムを備え、地元の木材や従業員の採用にも力を入れる方針だ。

地元自治体や住民も期待し、観光業の振興や国立公園の活用を図る一環として、新施設の開発が進められている。各方面からのサポートを受け、地域の活性化を目指す取り組みが進んでいる。

羅臼に新宿泊施設 「らうす餐荘」26年完成目指す

 北海道羅臼町湯ノ沢にあるホテル跡地に、新たな宿泊施設「らうす餐(さん)荘」が建設することが24日、発表された。今年8月末~9月上旬に着工し、2026年冬ごろの完成を目指す。TaMa―Tec(玉川裕一社長・札幌市中央区)が所有し、運営は観光・宿泊業を展開するREVITALIZERS(リバイタライザーズ、小田與之彦社長・福井県)が行う。

 同跡地には10年に廃業した知床観光ホテルがあったが、環境省の補助金などを活用して20年に撤去。地元の温泉地区協議会などで活用を検討していた。当初、新施設の運営は当時小田氏が社長を務めていた老舗旅館「加賀屋」(石川県)で検討されていたが、小田氏が22年10月で加賀家を退社。羅臼の計画を進めてきた玉川氏は「小田氏に任せたい」として運営が決まった。

 新たな施設の敷地面積は1万6060平方㍍、建築面積は2389平方㍍。木造平屋建てで、2~4人用の部屋がスタンダード~スイートの3段階で計20室あり、宿泊者専用のレストランを整備する。

 「羅臼の山海に等身大を映し、日常から``日情、、へ紡ぐ宿」がコンセプト。自然環境に配慮し、施設内は道内産の木材を活用。温泉熱を利用した暖房・給湯システムで環境負荷を削減。雇用する従業員は40人を予定し、地元住民からも積極的に採用していく方針だ。

 町役場で行われた会見で、玉川社長は足かけ5年の構想がようやく実現することに「地域の皆さまと一緒になって成長できる環境を整えて、建築、運営に努めたい」。湊屋稔町長は「観光業に力を入れる町民の後押しになる。新たな選択肢を与えてもらった」と感謝。さらに、19日に総理官邸で開かれた観光立国推進会議で、岸田文雄首相が国立公園の活用に言及したことについて、「他地域の模範となるようスクラムを組んで進めていきたい」と話した。