いじめ苦に中1娘が自殺「辛い思い出がほじくり返される」“無視”やLINEでの“陰口”…提訴した父親が語る“許せない”思い

AI要約

2021年2月、石川県野々市市の中学1年生女子生徒が同級生からのいじめで自殺。両親は7000万円の損害賠償を市に求め、いじめをした同級生にも訴訟を起こす。

父親はいじめに関する裁判を前に、加害者たちの反省がないことに憤りを覚え、娘のために正義を求めている。

女子生徒がいじめを受けていたにも関わらず、学校側はいじめが解消されたと報告。裁判の起こし理由は、加害者の裁きがない現状に不満を抱いているため。

いじめ苦に中1娘が自殺「辛い思い出がほじくり返される」“無視”やLINEでの“陰口”…提訴した父親が語る“許せない”思い

2021年2月、石川県野々市市の中学1年生だった女子生徒が、同級生からのいじめを受け、自殺しました。生徒の両親は、学校側がいじめの防止措置を怠ったとして、市に7000万円余りの損害賠償を求めているほか、いじめをしたとされる同級生に対しても、損害賠償を求める裁判を金沢地裁に起こしています。

9月に開かれる初弁論を前に、今年6月に取材に応じた女子生徒の父親のインタビューを全文紹介します。

■娘が訴えた“いじめ”被害…学校「いじめは解消した」と報告

Q.現在の心境

「本当に長かったけど、提訴したからって帰ってくるわけでもない。辛い思い出が蒸し返されていく。非常に辛いのは辛いが、加害教師や生徒から断片的な話を聞くことができた中で、ほぼ…反省もしてないし、『自分たちがいじめをした』という自覚もほぼ無いような中で、やっぱり、それじゃ娘が可哀想すぎる。何としても、その気持ちを晴らしてあげたい。それだけですね。やっと、ここまで来たが、この後、裁判の場で辛い思い出が、またほじくり返される。しかし、やっぱり、どんなことがあっても『娘のために…頑張らないとな』とそういう気持ちです」

いじめを苦に自ら命を絶った当時中学1年生の女子生徒は、学校によるアンケートでいじめの被害を訴えていましたが、学校側は市の教育委員会に対し「いじめは解消した」と報告していました。

Q.裁判を起こした理由

「こんなことがあっても、日本の司法では、誰も何も裁かれない。加害した子どもたちも、見て見ぬふりした教師たちも何も一切ない。子どもたちは、未だに『悪いのはうちの娘だ』って言っている。教員たちは、そんなことがなかったかのように未だに教鞭をとっている。もし、何か適切な裁きがあったならば、こんなつらい思いをしなくてそのままにすることができたが、そういうものは一切ない。結局『うちの娘が悪者だ』というなかで、それだけはやっぱり許せない。そういう気持ちがやっぱり強くて、裁判に踏み切りました」