高齢者とスマホで交流 デジタル格差解消、芸工大生がアイデア発表・山形

AI要約

東北芸術工科大学の学生が高齢者向けスマートフォン活用プロジェクトに取り組み、多彩なアイデアを提案。

10グループに分かれて企画を練り、山形市社会福祉協議会の要望に応える内容を検討。

プレゼンテーションで最高得点の企画案が採用され、今後同協議会の事業として実施予定。

高齢者とスマホで交流 デジタル格差解消、芸工大生がアイデア発表・山形

 高齢者のスマートフォン活用を推進し、多世代交流につなげようと、東北芸術工科大企画構想学科2年生49人が、課題解決に向け企画提案するプロジェクトに取り組んでいる。プレゼンテーションが9日、山形市の同大で行われ、写真や動画撮影に挑戦しながら交流を深める内容やゲーム形式のものなど、若い発想が光る多彩なアイデアが出された。

 高齢者のデジタル格差の解消を目指す山形市社会福祉協議会からの要望を受け、企画制作演習の授業として実施。10グループに分かれ、文献調査やフィールドワークを通じて高齢者を取り巻く課題を捉え、予算10万円以内という条件の下で企画を練ってきた。

 この日はグループごとにプレゼンテーションを行い、同協議会の関係者などが審査した。高齢者が孫と参加する「QRバスツアー」は、停留所ごとにQRコードを読み取り、スマホ操作に慣れていくミッションを用意する内容で、伊藤悠さん(19)は「自分の祖父2人にアンケートし、スマホを使いこなせない高齢者でも楽しめるよう工夫した」と語った。

 ほかにも、日記形式で食事内容を共有できるアプリを活用し、高齢者と若者双方の孤食を防ぐものや、孫とペアでかるた作りに挑戦する案もあった。審査で最高得点の企画案は今後、同協議会の事業として実施する予定となっている。