「チョウサーヤー!!」みこし2基、横揺すり迫力 三重・松阪 射和祇園

AI要約

三重県松阪市射和町で続く射和祇園祭が13、14日に開催され、2基のみこしと12基の屋台が町内を巡行し、屋台に灯されたちょうちんが幻想的な雰囲気を演出した。

祇園祭は射和軽粉で成功した豪商が取り入れたもので、疫病鎮めのために始まったとされる。町は6組に分かれ、大小の屋台をそれぞれ保有し、2基のみこしもある。

祭りではみこしや屋台が街を練り歩き、担ぎ手の様子や掛け声に観客から歓声が上がる中、地元出身の参加者も楽しんでいる。

「チョウサーヤー!!」みこし2基、横揺すり迫力 三重・松阪 射和祇園

 三重県松阪市射和町で続く県指定無形民俗文化財の射和祇園祭が13、14の両日、同町で行われ、2基のみこしと大小の屋台(山車)12基が伊佐和神社から町内を巡行し、夜は屋台にちょうちんが掛けられ、幻想的な世界に包まれた。

 同まつりは射和軽粉で成功した射和の豪商が江戸時代に京都へ進出したことで、京都の祇園まつりを取り入れ、元禄時代に流行した疫病を鎮めるために始まったとされる。

 同町は6町内(6組)に分かれており、各組が大小の屋台をそれぞれ持っている。みこしは元禄時代の作である「天王」と明治時代の作の「八王子」の2基ある。

 13日の宵宮(よみや)では、午後1時半ごろ各組の小屋台がおはやしを奏でながら同神社の参道に到着。同2時ごろに御神を移した2基のみこしが同神社から出発。参道の石段を「輿(こし)つり」と呼ばれる担ぎ手たちにより、慎重に降ろされ、無事に降りるとみこしは激しく縦に揺らされた。その後、町内を練り歩き「チョウサーヤー」の掛け声でみこしを激しく「横揺すり」すると観客たちからは歓声と拍手が上がった。

 同町で生まれ育った松田徹也さん(40)=多気郡多気町井内林=は「子供の頃から親しみのある祭りなので楽しみにしていて、毎年来ています」とし、息子の怜於君(5)は「(輿つりが)みこしを持ち上げたのがすごかった。重たいけど、力がいっぱいある人たちだと思った。みこしの飾りの音がいい音」とそれぞれ笑顔で話した。