参道清める神の炎  熊野那智大社で例大祭、和歌山

AI要約

和歌山県那智勝浦町那智山の熊野那智大社で行われた例大祭「那智の扇祭り」が20周年を迎え、参拝客を魅了した。

神々が年に1度、那智大社から那智の滝に里帰りする神事である那智の扇祭りは、那智の滝の前で大たいまつの乱舞などが行われた。

地元の子どもたちによる「大和舞」や「那智の田楽」の奉納、12体の扇みこしによる渡御祭などが行われ、祭りは盛大に開催された。

参道清める神の炎  熊野那智大社で例大祭、和歌山

 世界遺産登録20周年を迎えた和歌山県那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で14日、例大祭「那智の扇祭り」(国指定重要無形民俗文化財)が営まれた。那智の滝の前で大たいまつの乱舞などが繰り広げられ、訪れた参拝客を魅了した。

 那智の扇祭りは、もともと那智の滝付近で祭られていた神々が年に1度、那智大社から那智の滝に里帰りをし神威を新たにするという神事。

 この日は午前中に「御本社大前の儀」があった後、境内に設けられた舞台で、地元の子どもたちによる「大和舞(稚児舞)」、国の重要無形民俗文化財でユネスコ無形文化遺産でもある「那智の田楽」が奉納された。

 午後からは12体の扇みこしによる渡御祭が開始。那智の滝をご神体とする別宮・飛瀧(ひろう)神社の参道では、燃え盛る大たいまつを抱えた白装束の男たちが「ハーリャ、ハーリャ」と威勢良い掛け声を上げながら、扇みこしを迎えた。

 滝前では「御田刈式」や、大たいまつを持った男たちによる「那瀑舞」も奉納された。