芸備線 可能性探る実証事業を 再構築協幹事会で合意

AI要約

JR芸備線再構築協議会の幹事会が実務者会合を開催

実証事業で利便性向上や利用者増を目指す方針で合意

調査・分析を通じて公共交通の将来に期待

芸備線 可能性探る実証事業を 再構築協幹事会で合意

 JR芸備線の在り方を議論する再構築協議会の下部組織で、実務者でつくる「幹事会」は10日、広島市内で第2回会合を開いた。同線が地域に与える価値などを調査・分析した上で、利便性向上や利用者増といった可能性を探る実証事業を行う方向で合意した。

 調査・分析は、バスやタクシーを含む2次交通との連携で見込まれる需要増▽観光をはじめとする地域経済への波及効果▽沿線の高校生らの将来推計▽沿線道路の渋滞状況―などの内容を想定。10月以降、公共交通に詳しい業者に委託し、併せて利用者や沿線住民の声も聴く。結果を踏まえて取り組む実証事業は今後具体的に詰めるが、事務局の国土交通省中国運輸局は「駅の空きスペースをビジネスで活用する事業が考えられる」としている。

 岡山、広島県と新見、庄原市で交通政策を担う局部課長、JR西日本岡山・広島支社の両副支社長、運輸局の部長ら約20人が出席。岡山県の玉置明日夫・県民生活部長は今後の事業について「厳しい現実を突き付けるだけでなく、未来に希望を持てるような検討をしていきたい」と話した。

 再構築協は3月に全国で初めて設置。鉄道を残すか、バスなどに転換するかを原則3年以内に決める。次回は10月ごろに開く予定。