登山者に生ゴミの持ち帰りや鈴・ラジオの携行を呼びかけ…岡山、クマ対策会議で確認

AI要約

岡山県津山市でツキノワグマによる人身被害が発生し、県は対策会議を開いた。

会議では登山者に対する注意喚起や再発防止策が議論された。

県内でのクマの出没情報や対応策についても検討が進められている。

 岡山県津山市でツキノワグマによる人身被害が発生したのを受け、県は、県北部の市町村の担当者らを集めた対策会議を同市内で開き、登山口への注意看板の増設など再発防止策を確認した。

 対策会議は21日に開催。同市など11市町村と管轄の警察署、猟友会から計約30人が出席した。8日に津山市内の登山道を歩いていた50歳代の男性が体長1メートル以上とみられるクマに襲われて右腕をかまれ、クマとともに斜面を滑り落ちた状況や、その後の対応、今年度の出没状況について情報共有を図った。

 会議では、今後、登山者らに残飯や生ゴミの持ち帰りや、クマが近づかないよう鈴やラジオの携行の徹底を呼びかけることを決めた。また、▽県北の主な登山口に注意看板を設置する▽登山者らが立ち寄る観光施設や店舗に啓発のチラシなどを置く▽出没情報が多い登山口周辺で巡視や追い払いの措置を強化する――なども関係機関が連携して取り組むことを確認した。

 出席者からは「わななどで捕獲した時点で殺処分できないか」「クマの行動を確認するため定点カメラを設置しては」などといった意見が出された。

 県によると、県内のクマの出没は今年度、32件(26日現在)で、うち捕獲は8頭。特に津山市では5月末以降、イノシシ・シカ用のわなにかかり捕獲されるケースが3件相次いでいる。