ハラハラしたくない女たち 結末を先に知るのは悪……?

AI要約

広告代理店に勤務するNさんがハラハラ感を避けるためにドラマや映画の結末を先に見ることや、悲しいコンテンツを避ける理由について述べられている。

Nさんが社会人になるとともに感じる責任感の重さや現実との関わりから、悲しい出来事を避けるようになった経緯が明かされている。

現実のニュースはコンテンツよりも心に響くと語るNさんは、悲しい事象に関しては避けられない現実として受け入れつつも、暗い気持ちになることを振り返っている。

ハラハラしたくない女たち 結末を先に知るのは悪……?

情報爆発時代の中で、私たちはさまざまな「HAVE TO:やらなければならないこと」に囲まれている。でもそれって本当にやらなきゃいけないこと? 働く女性たちを研究している博報堂キャリジョ研プラスによる連載「XXしない女たち」。今回は「ハラハラしたくない女たち」。映画やドラマ、漫画などのドキドキする展開が苦手で、ハラハラを避けるために結末を先に見たり、対戦ものでもあえて応援しなかったりする女性がいます。聞けば、日常生活との兼ね合いも背景にあるようで……。そんなハラハラ、ドキドキの感情になりたくない女性たちを紹介します。

広告代理店に勤務するNさん(36)は、ドラマだったら最初の数話だけ、あるいはあらすじを見て、面白そうと思ったら、まずは結末を先に見ることにしている。そして、自分の感情がアップダウンしそうな内容のものは見ない。

「感情がズーンって落ちるようなものは、その日その感情から抜け出せなくなるので嫌なんです。自分の周りでそういった悲しい出来事が起きたらどうしようと思ってしまいます」

Nさんは学生の頃はそういったジャンルのものも見ていた。社会人になって、なぜか段々とそういったものは見たくないという感情になっていった。

Nさんはもともと責任感が強いタイプ。社会人になって、年齢とともに色々と責任も重くなっていくと、何かメンタルにダメージがあると仕事上よいパフォーマンスができなくなるのではと不安を感じ(実際には今のところそんなことは起きたことがないが)、悲しい内容のコンテンツは見られなくなった。

「社会人になって歳を重ね、多種多様な人と関わるようになったことで、色々なことが自分の身近なことと感じられるようになりました。だから、学生の頃は自分の周囲とは切り離し、実際には起きえないと思えていたことも、今ではもしかしたら起きるかもと思うようになり、もっとそういうコンテンツが苦手になったのだと思います」

もちろん、コンテンツではなく地震や交通事故、犯罪が起きたなどというニュースなどをみると、Nさんは暗い気持ちになる。「コンテンツよりズーン度は高め。現実に起きていることなので、より心に響きます。それでもニュースは、事実を見ないわけにはいかないですから」