トランプ氏勝利と、米保守系の政策案「プロジェクト2025」に揺れる米Z世代「アメリカの将来にものすごくネガティブな影響を与える」

AI要約

8月14日(水)のテーマは『トランプが当選したらやってくる暗黒世界? アメリカZ世代が恐怖を訴える「プロジェクト2025」とは』。アメリカZ世代が、次期トランプ政権の恐るべき青写真「プロジェクト2025」について議論。

「プロジェクト2025」は、極右のシンクタンクが作成した第2次トランプ政権の計画で、政府規模縮小や大統領権力集中など様々な政策が盛り込まれている。

文書には、女性やLGBTQなどの人権縮小、移民強制送還、環境規制緩和などが含まれ、アメリカ社会に大きな影響が予想される。

トランプ氏勝利と、米保守系の政策案「プロジェクト2025」に揺れる米Z世代「アメリカの将来にものすごくネガティブな影響を与える」

ジャーナリストでZ世代専門家のシェリーめぐみがパーソナリティを務めるinterfmのラジオ番組「NY Future Lab」(毎週水曜日18:40~18:55)。ジャーナリストでZ世代専門家のシェリーめぐみが、ニューヨークZ世代の若者たちと一緒に、日本も含め激動する世界をみんなで見つめ、話し合います。社会、文化、政治、トレンド、そしてダイバーシティからキャンセルカルチャーまで、気になるトピック満載でお届けします。

8月14日(水)のテーマは『トランプが当選したらやってくる暗黒世界? アメリカZ世代が恐怖を訴える「プロジェクト2025」とは』。「NY Future Lab」に所属するアメリカZ世代が、「プロジェクト2025」の全容を議論し、その危険性について語り合いました。

アメリカ大統領選まであと3ヵ月を切りました。カマラ・ハリス氏の正式な出馬が承認され、ミネソタ州知事のティム・ワルツ氏が副大統領候補に決まり、民主党は勢いづいています。

世論調査ではいまだトランプ氏と拮抗していますが、ハリス氏がリードのデータも増えてきています。そうしたなか、若者たちが何としてもトランプ氏にだけは当選してほしくない大きな理由があります。それは、トランプ氏を支持する極右のシンクタンク「ヘリテージ財団」が作成した、新政権の青写真と言われる「プロジェクト2025」です。一体どういった内容なのでしょうか? ラボメンバーから詳細を聞いてみます。

メアリー:みなさんが「プロジェクト2025」について知らなかったら、ぜひ調べてみて。本当に恐ろしいことになると思うから。たとえば次期トランプ政権では、政治的ではない政府機関、例えばFDA(食品医薬品局)などの機関を、専門家でない人たちに置き換えようとしている。要するに大統領に忠誠を誓う人ってこと。

そうなると、今食べ物に含まれないように規制されている鉛が規制されなくなる可能性がある。企業にとっては鉛を使うほうが安くつくし、それと癒着している共和党のリーダーにとっても利益になるからね。

ミクア:本当にあり得ないよ。私が心配しているのは、「プロジェクト2025」で財政支援や助成金がカットされること。そうなると、主にマイノリティや低所得の子どもたちが、大学教育を受けられる機会が減ってしまう。

そういう人たちは今、学校や在宅勤務のためにWi-Fiや電話、ノートパソコンなどを助成金で与えられているけども、それすらも取り上げようとしている。これがどれほど多くの人々に影響を与えるかは明らかでしょう。

ノエ:トランプ新政権が「プロジェクト2025」を採用したら、アメリカの将来にものすごくネガティブな影響を与えるよね。そう考えると、多くの人が何としてもそれを防ぎたいと思うのは当然じゃないかな。

「プロジェクト2025」は、第2次トランプ政権のための広範な計画をまとめた文書であり、政府の規模を極端に縮小し、大統領に権力を集中しようとするものです。トランプと同じ思想を持つ人材の採用から、特定の政府機関の解体、Woke(ウォーク)と呼ばれる社会的正義を重視するエリート主義の排除、政府から独立している連邦準備銀行も、大統領の支配下に置くとしています。

同時に、女性やLGBTQなどの人権を縮小、大量の移民を強制送還し、アメリカを50年以上前に戻そうというプランでもあります。さらに社会保障や公共事業を減らし、環境規制をなくして気候変動対策も後退させるというようなことが、900ページにわたって細かく書かれています。