【40代・50代、知れば知るほどおもしろい!ホルモンの世界②】痩せホルモン「アディポネクチン」「インクレチン」を増やして、効率よくダイエット
40代、50代になると太りやすくなるが、我慢が必要なダイエットは続かないもの。そこで知っておきたいのが「アディポネクチン」「インクレチン」というふたつの“痩せホルモン”。
アディポネクチンは脂肪細胞から分泌され、脂肪燃焼効果や血糖値を下げる効果があり、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を予防・改善する“長寿ホルモン”として知られる。
アディポネクチンを増やすためには、内臓脂肪を適度に保ち、大豆製品を摂取することが効果的だ。
40代、50代になるとどうしても太りやすくなるが、我慢が必要なダイエットは続かないもの。そこで知っておきたいのが「アディポネクチン」「インクレチン」というふたつの“痩せホルモン”。このふたつを増やせば、我慢いらずでダイエットに成功できるかも⁉ 内科医の工藤孝文さんに伺った。
人間の体で働くホルモンは、100種類以上あるといわれているが、その中で、ダイエットをサポートする“痩せホルモン”と呼ばれるものがあるそう。そのうちのふたつが、「アディポネクチン」と「インクレチン」。まずは「アディポネクチン」とは、どういうホルモンなのかを伺った。
「アディポネクチンは、脂肪細胞から分泌されるホルモンで、糖や脂肪の代謝に関与しています。脂肪燃焼効果や、血糖値を下げる効果があり、太りにくい体づくりをサポートしてくれます。また、血管を修復・拡張する働き、善玉コレステロール(HDL)を増やす働きもあります。これらの作用から、高血圧や糖尿病、脂質異常症、動脈硬化などの生活習慣病全般を予防・改善してくれるので、“長寿ホルモン”ともいわれています」
<アディポネクチンの働き>
・脂肪燃焼を促して太りにくい体に導く
・インスリンの働きを助け、血糖値を下げる
・血管修復・拡張作用
・善玉コレステロール(HDL)を増やす
つまりアディポネクチンが増えると痩せやすくなるということ。では、増やす方法とは?
「まずアディポネクチンは、おもに内臓脂肪によって分泌されるので、内臓脂肪の量が極めて少ないと分泌できなくなってしまいます。また逆に、太りすぎていて内臓脂肪が多すぎても分泌が減ってしまいます。正常に分泌されるためには、太りすぎず、適度な量の内臓脂肪を保つことが大切です。
また、大豆タンパクに含まれる『β₋コングリシニン』という成分には、アディポネクチンを増やす作用があります。ですから、大豆製品をしっかりとるようにするのが効果的。特におすすめなのが『緑茶おからコーヒー』です。これは私が、なかなか痩せられないと悩む患者さんにもすすめているものです。