いすゞがBEVトラック向けコネクテッドサービスをグローバル展開! 北米向け「Nシリーズ EV」投入を機に

AI要約

いすゞ自動車は、BEVトラックのコネクテッドサービス展開を北米市場から開始する。サービスは運送事業者に安心して使ってもらうための稼働サポートや充電マネジメント機能を提供する。

稼働サポートでは、運行情報やバッテリー状態をリアルタイムで確認し、故障時の対応や省電費運転のアドバイスも行われる。充電マネジメント機能では、充電計画に沿った遠隔充電制御が可能で、電力デマンドピークの課題を回避できる。

いすゞはコネクテッドサービスを新事業として位置付け、北米だけでなく世界各国へ展開する予定。中期経営計画ではコネクテッドサービスを「運ぶ」を創造する新事業の一翼として位置づけている。

いすゞがBEVトラック向けコネクテッドサービスをグローバル展開! 北米向け「Nシリーズ EV」投入を機に

 いすゞ自動車といえば、「MIMAMORI」や「PREISM」などコネクテッドサービスについても強みを見せるメーカーとして知られている。

 さらに「エルフEV」の発売を機に、商用EVの導入や使用をサポートするトータルソリューションプログラム「EVison」を展開。ここでもコネクテッドサービスが大きな役割を果たしている。

 そんないすゞのコネクテッドサービスがいよいよグローバル展開される。まずはBEVトラック「Nシリーズ EV」が今月から投入される北米市場から……。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部

写真・図/いすゞ自動車

 いすゞ自動車は、いすゞとして海外市場では初となるバッテリーEV(BEV)向けコネクテッドサービスの展開を北米(米国およびカナダ)より開始する。このコネクテッドサービスはBEVトラック導入に合わせて順次各国市場にも展開するという。

 このサービスは、商用車情報基盤「GATEX(ゲーテックス)を利用し、運送事業者にBEVを安心して使ってもらうための「稼働サポート」および、効率的な運用をサポートする「充電マネジメント機能」を世界共通で提供するもの。

 いすゞは4月に発表した中期経営計画「ISUZU Transformation – Growth to 2030」において、「コネクテッドサービス」を「運ぶ」を創造する新事業の起点の一つとして位置付けている。

 【稼働サポート】

運送事業者は、自社のオフィスでバッテリーのSOHやSOC、残走行可能距離などBEVトラックの運行に不可欠な情報に加え、安全装置の作動履歴などの使用状況も確認できる。

 ちなみにSOHとはState of Healthの略でバッテリーの劣化状態を表わす。SOCとはState of Chargeの略でバッテリーの充電残量を表わす。

 また、より省電費な運転につながるアドバイスを行なう省電費運転レポートが作成可能。

 万が一の車両故障時にも、故障の内容や車両の位置情報を運送事業者やいすゞサービス工場向けに通知。これにより、故障へのスムーズな対応が可能になる。また、定期点検の時期や内容を知らせ、確実な管理を行なうことで、安心して車両を使うことができる。

 【充電マネジメント機能】

運送事業者は予め定めた充電計画に沿って、遠隔で各車両の充電制御を行なうことができる。これにより施設の電力デマンドピークの上昇に伴う課題を回避することが可能だ。