【人気FPが解説】どうする?物価高、住宅ローン。超円安・金利上昇、暮らしへの対策は?

AI要約

円安が進んだ理由とは金利差が大きな要因であり、日本の低金利が影響を及ぼしている。

円安により輸入品の値上がりが生じ、物価の上昇や暮らしへの影響が出ている。

一方で、輸出企業や海外投資家にとっては円安は追い風となり、株価や投資の機会が拡大する。

【人気FPが解説】どうする?物価高、住宅ローン。超円安・金利上昇、暮らしへの対策は?

久しぶりに海外旅行に行きたいけれど、円安が進んでとにかく旅行費用が高い……。そんな声も聞こえてくる夏休みシーズン。ここまで円安が進んだ理由とは? 円安や金利上昇が実際の暮らしに与える影響とは? 「マネー」に関するインスタグラムへの投稿で主に20~40代の女性から支持を集めるFP(ファイナンシャルプランナー)のfumicoさんが、インスタでもお馴染みの手書きのノートとともに解説します。

コロナ禍が落ち着いて2度目の夏を迎え、海外を訪ねる旅番組もよく見かけるようになりました。日本では見ることのできない景色や、その土地ならではの料理にこころ躍るものの、円換算した物価の高さに驚いた方もおられるのではないでしょうか。一方、日本に来て豪華な海鮮丼を食べたり、高価なブランド品を購入したりする外国人観光客の姿がニュースになるなど、海外旅行は“高く”、日本への旅行は“安い”コトになってしまっています。

ここまで円安が進んだ大きな理由が「金利差」。

日本はマイナス金利を解除したとはいえ、いまだ低金利国。一方、日本以外の多くの国は金利を上げています。他にも理由はありますが、「お金を増やしにくい国」として敬遠された結果、日本の通貨の価値が下がってしまっているのです。

円安で、最初に私たちの暮らしに影響があるのが、輸入品の値上がりです。日本は食料自給率が低く、牛肉やチーズ、とうもろこしに小麦など多くの食料を輸入しています。ガスや電気といったエネルギーも輸入に頼る部分が大きいため、円安は物価の上昇に直結し、私たちの暮らしにとって“向かい風”となります。

一方で、輸出企業が多く、円安が進めば一般的には株価が上がりやすい。また、今年始まった新しいNISAでは、米国株を始めとする海外の株式に投資する投資信託が人気を集めています。これらの株式や投資信託を持っていれば、円安を“追い風”と感じることもできます。

歴史的な円安水準を受け、財務省はドルを売って円を買う為替介入を行っていますが、効果は一時的なもの。実際、4月末から5月頭にかけて過去最高と言われる9.7兆円もの為替介入を行いましたが、わずか2か月で元の水準まで戻りました。7月11日と12日にも為替介入を行ったのではないかと言われていますが、大きな効果は期待できないように感じます。

また、本来は受給のバランスで決まる為替市場に国が介入することを快く思わない国も多いため、何度も取れる方法ではありません。