〔東京外為〕ドル、153円台後半=米GDP好調で大幅上昇(26日午前9時)

AI要約
26日の東京外国為替市場では、米GDP好調を受けてドルが急上昇し、1ドル=153円台後半に達した。しかし、夜間取引で金利低下により一時下落した。米国市場ではGDPの好調を受けて一時的なドル買いが止まり、今後の展望が見えにくい状況。ユーロは対円で上昇しているが、対ドルでは小動きを見せている。市場では米国の金融政策や日銀の動向を注視する中、売り買いが入り混じる展開となっており、方向性が不透明。

 26日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、好調な米GDPを受けて買い戻しが強まり、1ドル=153円台後半に大幅上昇した。午前9時現在は、153円67~69銭と前日(午後5時、152円19~20銭)比1円48銭の大幅ドル高・円安。

 前日の海外市場では、欧州時間は151円90~152円70銭台でもみ合い。米国時間の序盤は4~6月期GDPの伸びが前期から加速したことが好感され、154円20銭付近へ上昇した。中盤は、長期金利上昇や主要株価指数の堅調を眺め、154円30銭台へ上伸。終盤は、長期金利の上昇が一服したほか株価指数の失速で、153円75銭~154円05銭でもみ合った。イエレン財務長官が為替介入について「過度の変動があると判断される場合にのみ、まれに行うべきだ」と語ったが、ドル円への影響は限定的だった。26日の東京早朝は、時間外取引の米長期金利低下を受け、153円40銭近辺へ下落した。午前8時半に発表された7月の東京都区部コアCPI上昇率は、前年比2.2%と市場予想と一致し、ドル円の反応は乏しかった。

 米国市場では、GDPの好調を受けて、ドルロング・円ショートの巻き戻しがいったん止まる形となった。東京市場は米市場の強地合いを引き継ぐとみられるが、米国の9月利下げ観測や日銀の追加利上げへの思惑から、積極的に買い戻す動きは出にくいもよう。今夜に6月の米PCE物価指数、来週に日米の金融政策会合を控える中、「上がったら売り、下がったら買い」(外為仲介業者)の展開となり、明確な方向感は出ないと予想される。

 ユーロは対円で上昇、対ドルでは小動き。午前9時現在は、1ユーロ=166円76~77銭(前日午後5時、165円10~12銭)、対ドルでは1.0851~0851ドル(同1.0849~0849ドル)。