【40代、50代の腰痛を元から治す⑩】腰痛の原因から対処まで!これってホントはどうなの?みんなの疑問に脊椎外科専門医・吉原潔さんがアンサー!
40代、50代に多い腰痛に対する素朴な疑問について、脊椎外科専門医の吉原潔さんが回答。
痛みや下肢の症状がある場合は整形外科受診が望ましい。痛みが改善しない場合や極端な症状がある場合は、原因を探るため整形外科を受診しましょう。
更年期に女性ホルモンの減少による腰痛もある。更年期の症状である可能性がある場合は婦人科で相談し、HRTなどの治療を検討する。
40代、50代に多い体の悩みが「腰痛」。この連載ではさまざまな腰痛のセルフケアについてご紹介してきたが、今回は、そのほかの腰痛に関する素朴な疑問について、脊椎外科専門医の吉原潔さんに伺った。
A 発熱や激痛を伴う腰痛はすぐ病院へ
「腰痛でも、下半身のしびれや痛みを伴うものや、歩行や排泄の障害を伴う痛みの場合は、整形外科を受診しましょう。
また、痛みで身動きがとれない、安静にしていても痛みが引かない、他人の手助けがないと生活できない、日ごとに痛みが悪化し慢性化している、などといった場合も受診するのが望ましいです。
38~39℃くらいの高熱とともに激痛がある場合は、細菌性の病気の可能性もあるので、この場合は整形外科より内科の受診を優先してください。
セルフケアで改善することが多いのは、あまりつらさを感じない程度の痛みや、日ごとに痛みが軽くなっている場合、たまに痛む程度の症状の場合です。このような症状であれば、セルフケアをして様子を見てもよいでしょう」(吉原先生)
A よくなるなら問題ありませんが、改善しない場合は整形外科へ
「医師でなければ腰痛は治せないとは限りません。
人によっては、整体やマッサージなどでよくなることもあります。整体やマッサージでよくなるなら問題ありません。
ただ、改善しない場合や、極端な痛みや下肢の症状がある場合などは、原因を探るためにも整形外科を受診しましょう。
脊椎外科専門医がいて、通院が苦にならない距離にある整形外科が理想的です」
A あります。気になる人は婦人科の受診を
「更年期に女性ホルモンが減少すると、関節の痛みが出やすくなるので、そのせいで腰痛が起きる場合もあると思います。更年期が原因の腰痛の場合は、鎮痛剤などを用いても痛みが改善しにくいことが多いです。
気になる人は、婦人科で女性ホルモンの数値を測ってみることで、更年期かどうかがわかります。
更年期と診断された場合は、HRT(ホルモン補充療法)などの治療をすることで、腰痛が改善することもあります。婦人科で相談してみましょう」