知ったら必ず驚く…想像以上に怖い「首都直下地震」が引き起こす「深刻すぎる被害」

AI要約

東日本大震災を経て、日本は大地震に対する備えを強化している。『首都防衛』は最悪の被害想定と防災対策を提供している。

首都直下地震の被害想定では、首都に甚大な被害が及ぶ可能性が示されている。建物倒壊や火災、停電、断水、交通マヒなどの混乱が想定されている。

経済的なダメージも21兆5640億円に及ぶ見込みであり、東京都は複数のシナリオを検討し、災害に備えている。

知ったら必ず驚く…想像以上に怖い「首都直下地震」が引き起こす「深刻すぎる被害」

2011年3月11日、戦後最大の自然災害となる東日本大震災が発生した。あれから13年、令和6年能登半島地震をはじめ何度も震災が起きている。

もはや誰もが大地震から逃れられない時代、11刷ベストセラーの話題書『首都防衛』では、知らなかったでは絶対にすまされない「最悪の被害想定」が描かれ、また、防災に必要なデータ・対策が1冊にまとまっている。

(※本記事は宮地美陽子『首都防衛』から抜粋・編集したものです)

「今後30年間に70%の確率で起きる」――政府の地震調査委員会が2014年にそう指摘した「首都直下地震」、実際に起きたらどのような被害をもたらすのだろうか。

〈東京都が2022年5月、10年ぶりに見直した被害想定を見れば、首都を襲う直下地震のダメージは甚大だ。

都心南部直下地震が冬の夕方に発生した場合、都内の全壊する建物は約8万2200棟に上り、火災の発生で約11万8700棟が焼失。避難者は約299万人に達する。

発災直後は広範囲で停電が発生し、首都機能を維持するための計画停電が行われる可能性も生じる。

上水道は23区の約3割、多摩地域の約1割で断水。上下水の配管などが被害を受けたビルやマンションは修理しなければ水道やトイレを利用できない状況が続く。

電話やインターネットはつながらず、携帯電話の基地局が持つ非常用電源のバッテリーが枯渇した場合には利用不能状態が長引くおそれがある。

在来線や私鉄は運行がストップ。東京湾の岸壁の約7割が被害を受けて物流には大きな影響が生じ、物資不足への懸念から「買いだめ」が多発していく。

避難所で生活する人の数は自宅の備蓄がなくなる発災4日後から1週間後にかけてピークを迎え、体の不調から死亡する「災害関連死」もみられるようになる。〉(『首都防衛』より)

日常生活が破壊されるのは間違いないが、経済的なダメージも大きい。

建物・インフラ損壊といった直接的な経済被害にしぼっても約21兆5640億円、間接的な経済被害も含めたらさらに額はふくらむ。

東京都はいつかやってくる危機に備え、被害想定を出しているが、そこでは「シナリオ」も描いている。

〈首都機能に大きなダメージを与えるM7.3の「都心南部直下地震」など8つのケースを想定し、発災直後から1ヵ月後までに起こり得る事態を時系列で示した災害シナリオを初めて盛り込んでいる。〉(『首都防衛』より)

最新のデータから何がわかるのか。シナリオには何が描かれているのか。

つづく「『まさか死んでないよな…』ある日突然、日本人を襲う大災害『最悪のシミュレーション』」では、日本でかなりの確率で起こり得る「恐怖の大連動」の全容を具体的なケース・シミュレーションで描き出している。