日本人を襲う、南海トラフ巨大地震・富士山噴火「大連動」の最悪の事態

AI要約

東日本大震災から13年、いくつかの震災が発生している現代において、首都防衛の重要性が再認識されている。

東京都の首都直下地震の被害想定や防災施設の整備、小池都知事の防災意識の高さ、また個人の備えの重要性が強調されている。

自分なりの想定や個々人の防災意識向上が、災害時における適切な行動の鍵となる。

日本人を襲う、南海トラフ巨大地震・富士山噴火「大連動」の最悪の事態

2011年3月11日、戦後最大の自然災害となる東日本大震災が発生した。あれから13年、令和6年能登半島地震をはじめ何度も震災が起きている。

もはや誰もが大地震から逃れられない時代、11刷ベストセラーの話題書『首都防衛』では、知らなかったでは絶対にすまされない「最悪の被害想定」が描かれ、また、防災に必要なデータ・対策が1冊にまとまっている。

(※本記事は宮地美陽子『首都防衛』から抜粋・編集したものです)

10年ぶりに東京都が見直した首都直下地震の被害想定が伝えようとしていることは、「自分なりの想定」をつくることの意味である。

小池百合子都知事は2022年5月27日の記者会見で「重要なのは、私たち一人ひとりが高い防災意識を持つことである。発災時にご自分の周りで起こり得る状況を確認していただきたい」と説明した。

それと同時に強調したのは「首都防衛」への決意だ。「ロシアによるウクライナ侵攻では、首都・キーウにミサイル攻撃が行われ、『首都防衛』の重要性が改めて明らかとなった」と語り、北朝鮮が繰り返す弾道ミサイル発射をにらみ地下鉄駅や地下道などを国民保護法に基づく緊急一時避難施設に追加指定している。2023年3月にも民間商業施設の地下など73施設を加えており、東京都の緊急一時避難施設は4000ヵ所を超えた。

防衛相を経験した小池都知事の口癖は「備えよ、常に」で、首都直下地震の被害想定だけではなく有事対応を不断に見直すことの重要性を都庁内で共有してきた。

2018年には、災害に対する事前の備えや発災時の対処法などの情報を掲載した「東京都防災アプリ」を配信し、避難所における乳児用液体ミルクの活用や防犯対策など女性視点の防災ブック「東京くらし防災」なども作成している。防災の基礎知識や被災後の生活のさまざまな課題の対処法などに役立つ内容で、一人ひとりに防災意識を高めるよう呼びかける。

もちろん、複合災害の襲来や弾道ミサイル発射への備えはマニュアル通りにはいかない。それぞれの生活スタイルが異なるように、自分だけの「オリジナル想定」が欠かせないのだ。

たとえば、近所の避難場所を知っている人は多いだろう。だが、職場や外出先で「未曽有の危機」が発生したらどうすべきか。ショッピングの途中や電車に乗っているときに巨大災害に襲われたら、いかに避難するのか。

老若男女、十人十色の「想定」を準備しておく必要がある。そのためには「自分だったら、こうする」という心構えと準備を「正しい知識」のもとに考えておかなければならないのだ。