がんや早死にのリスクを高めるだけ…和田秀樹が「女性は絶対に飲んではいけない」と話す危険な薬の名前

AI要約

高齢者や女性はコレステロールを下げる薬を飲む必要はない。高齢者は薬を使っても百害あって一利なしであり、動脈硬化は加齢によるものであるため防げない。

薬を飲んでも止められない動脈硬化という現実を受け入れ、高齢者は薬を飲む必要性を再考するべきである。

動脈硬化を予防する薬を高齢になってから飲むことは効果が微妙であり、シワ予防の美容液を塗ることと同じようだ。

健康診断で「コレステロール値が高い」と指摘されたら、どうすればいいのか。医師の和田秀樹さんは「医師に処方されたとしても、高齢者と女性はコレステロールを下げる薬を飲む必要はない」という――。(第4回)

 ※本稿は、和田秀樹『コレステロールは下げるな』(幻冬舎新書)の一部を再編集したものです。

■コレステロールを下げる薬を飲む必要はない

 本章では、コレステロールや脂肪をめぐる「薬と医療の問題点」について話したいと思います。

 まずはコレステロールを下げる薬です。

 検査の数値を見た医師から「コレステロール値が高いですね。薬を使って下げましょう」と言われる人がたくさんいます。でも、はっきり申し上げておきます。

 薬を飲む必要はありません。

 とくに高齢者の場合は、薬を使ってコレステロール値を下げるのは、百害あって一利なしです。

 もちろん、若い世代や脂質異常症などの病気がある場合は、話は別です。しかし、ただ検査の数値だけを見て「値が高いから」というだけの理由で薬を使うのは、寿命を縮める行為とさえ言えます。

 「コレステロール値が高いままだと動脈硬化になりますよ」と医師から言われたとしましょう。では数値を薬で下げたら動脈硬化にならないのか、実はそんなこともないのです。

 なぜなら、動脈硬化のいちばんの原因は「加齢」だからです。

■動脈硬化を防ぐことはできない

 年を取れば、どんな人も動脈硬化が進行します。多くの人は50代、60代から少しずつ進み始め、70代では大半の人がかなり進行します。さらに80代になると、ほぼ全員の動脈硬化が“完成”してしまいます。

 どんなに規則正しく、健康にいいと言われる生活をしていても、加齢による進行は防ぎようがありません。薬を飲んでも止められません。コレステロール値を下げることはできますが、動脈硬化は防げないのです。

 それでも薬を飲むのか? ということを、高齢のみなさんは考えるべきです。

 私はよく、患者さんに次のようなたとえをします。

 「高齢になってから動脈硬化を心配して薬を飲むのは、年を取ってシワだらけの顔になってから『シワ予防の美容液』を塗るようなものですよ」と。微妙な効果はあるかもしれませんが、おそらくそれほど変わりません。